好き、嫌い、愛してる。七月七日。七夕。
織姫と彦星が年に一回会える日。
年に一回のこの日で二人は愛を確かめあう。
『はぁ〜♡ 織姫と彦星って素敵…』
私は 和泉奈緒 。
高校二年生のバスケ部だ。
私は小さい頃からずっと 織姫と彦星 に
憧れを抱いていた。
美和「また言ってるよ、、呆れた。」
私の前で頬杖をつきながら呆れた顔で私を見ているのは
小学校から仲の良い 稲部美和 だ。
面倒見がよく、お世話してくれる←
『えへへッ、別にいいじゃーん!』
美和「ほんっと、変わんないよねぇ…w」
『どやぁ、、!』
美和「いや、ドヤるとこじゃないから。」
軽くツッコミを入れられたところで
昼食の時間の終わりを告げるチャイムがなる。
美和「やっば、席戻んないと。」
美和と同じく急いで自分の席に戻るクラスメイト
私の席は窓側の一番端っこ。
クラス全体が見渡せる位置にある。
教室の最強の席はここなのだ。
さっきまで昼食を食べていたため、
眠気が半端ない。
『ふぁぁ…ッ、ねむ、』
そんなことを呟いていると教室のドアが勢いよく開いた。
こんなことをするのはアイツしかいない。
大智「おっはよーっす。」
毎日昼食が終わる頃くらいに学校に来る遅刻魔
長尾大智 だ。
私の前の席で面白がっているのか
いつも話しかけてきて鬱陶しい。
クラスメイトが おはよーw おせーよww などと声をかけている中
私は一人教室の窓から校庭を眺めていた。
その様子に気づいた大智は、みんなの声掛けを無視し
私の方に近づいてきては、ひょこっと顔を覗かせてきた。
『うわっ、びっくりした…なに、?』
大智「…いや、死んでんのかと。」
『は?』
訳の分からないことを言い始めたのでそのままシカト。
これで終わることなく、さらに爆弾発言をする。
大智「まさか、俺がカッコよすぎて見たら惚れるから
見たくないの?w」
『あんたマジ何言ってんの?』
確かに大智はカッコいい。
学園の王子と呼ばれるほどのイケメンだ。
なのだが、
勉強出来ない。
性格最悪。
うるさい(個人的に)
つまり、私からしてみれば最悪の人物なのだ。
そんなこんなで色々あったあと、
少しちらっと美和を見ると密かに大爆笑していた。
それを見て腹が立ったので
後でハーゲン○ッツ奢らせたのはまた別の話。
__これはまるで織姫と彦星のような
甘く、切ない恋の物語。
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