竈門禰豆子の信念〜蝶屋敷にて〜
(スーッ)
「ム~(*^^*)」
お兄ちゃん今日の鬼にやられて、あばら骨を粉砕骨折していたけど大丈夫なのかな?
「お!禰豆子、まだ起きてたのか!お~、よしよし!今日もよく頑張ったな!偉いぞ!そういえば今日の鬼にやられた傷はどうなった?」
「むぅ~(*^^*)」
私は大丈夫だよ!
「おぉ治ってる!良かったな〜!」
「ム~ム~!!」
私のかすり傷よりお兄ちゃんの大怪我は大丈夫なの?
「もしかして今日の骨折心配してくれているのか?」
「ムームー!」(コクッコクッ)
「禰豆子…。」
禰豆子にそんなに心配させていたのか。なんだか悪いな…。本当は今も体中痛くて横になっていたいけど、長男なんだからもっと心配をかけないようにしなくては…。
「ありがとう。兄ちゃんは体が丈夫だから、このくらい平気だよ。」
お兄ちゃん…言葉ではそう言ってるけどさっきから小刻みに震えていて、見ていてとても辛そう…。早く元気なお兄ちゃんに戻ってほしいな。でも…今は回復するために私も寝ないと…。(ウトウト…)
「ん?眠いのか。ほら、箱に入って。」
(カタッ…)
「おやすみ、禰豆子。」
おやすみ、お兄ちゃん。早く元気になってね。
〜禰豆子の夢〜
ん?お兄ちゃん?なんでそんなに怖い顔をしているの?え…鬼舞辻無惨…?私も戦わないと!お兄ちゃんが血を吐いて、ボロボロになってまで戦ってくれているんだから!お兄ちゃんを助けないと!お兄ちゃんが死んじゃう!!
「血鬼術:黒血枳棘!」
「ム~!!!!!」
お兄ちゃん逃げて!!!!!
(グシャッ!!!!!!!!)
「ム~!!!!!!!」
いやあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!
「ムウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!!!!!!」
「禰豆子!!!どうしたんだ!!!起きろ!!!」
ハッ…!!!お兄ちゃん!!!お兄ちゃん!?…は…よ…よかった…夢か…。
「ハァハァハァハァ…。」
ゆ、夢か…。夢で良かった…。うぅっ…夢で…本当に良かった…。
「うぅ〜っ…うぅ…っ…。」(ヒック…ヒック…)
「禰豆子!?大丈夫か!?あぁ…そうか…きっと悪夢を見たんだな…。辛かったろう…。よしよし…。もう泣くな…兄ちゃんがずっとそばに居てやるから。禰豆子をずっと守ってやるから…な?だから泣くな。」
あぁ…私のお兄ちゃんがお兄ちゃんで良かった…。
「ム~…。」
お兄ちゃん。お兄ちゃんは私のように鬼ではないから、もしも私がこのまま人間に戻らずに鬼のままだったら、お兄ちゃんは私よりも先に天国へ逝って、私の前からいなくなっちゃうの?嫌だ…そんなの嫌だよ…人間に戻りたい。お兄ちゃん。お兄ちゃんは今、私を鬼から人間に戻すために鬼たちと戦ってくれているんだよね…。でも、さっき見た悪夢のように私の前からだけは、どうかいなくならないでね…。そしていつも助けてくれて、私達を守ってくれてありがとう…。今度は私もお兄ちゃんのことを助けるよ。おやすみ、お兄ちゃん。
「おやすみ…禰豆子。」