両片思いの理銃この日、理鶯はMAD TRIGGER CREWの三人で集まって酒を酌み交わしていた。会場はメンバーでもある銃兎の家。最初こそ文句を言っていたが、まんざらでもない様子だった。
銃兎は仕事がひと段落ついて、左馬刻も抱えていたトラブルをようやく解消できたらしい。二人ともハイペースで酒を開け、気が付けば時計の針がてっぺんを通り過ぎていた。
「じゃー俺様そろそろかえるわ。ウサちゃんの世話、あとよろしくなー」
リーダーの左馬刻は理鶯の頭をわしゃわしゃと撫で回すと、けらけらと陽気に笑いながら玄関へと向かっていった。家主である銃兎は相当酔っているのか、その姿をじっと目で追うばかりだ。仕方なく、理鶯が左馬刻の見送りをするために立ち上がる。
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