美女のお茶会に恋語りを添えた 医務室の扉をノックして、開けると、書庫室の本棚のように並べられた薬棚の前でヒリング様が腰に手を当て、難しい顏をしていた。ボッス城は、現在、治癒魔法の才に恵まれているヒリング様と薬学と魔術に長けたミランジョ様のおかげで、世界一を誇る薬を所有していた。その為に部屋面積に対して薬棚が圧迫して、その中の薬瓶も所狭しと並ぶ。その前でヒリング様は床に置いたカゴに古そうな薬瓶を仕分けて入れていた。
「あら、こんにちは、ホクロ。どこか調子悪いの?」
敬礼をして、挨拶をする。崩していいと、合図をいただき、口を開いた。
「少し野暮用で参りました。ヒリング様はいかがなさいましたか?」
「ミランジョと新しい薬品作る約束しているから、その前に整理しておきたくて」
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