2/14LJアジトの周辺がまだ薄暗いうちに車を出した。
街まで距離があるのでそうしただけで特に深い意味はなかった。陽が昇る頃には街に着いたけれど、早朝といわれる時間帯に開いている店はほとんどなかった。
目的の店の開店時間まで時間を潰しながら車内で寝転がっていたルパンと次元は、ときおり車外へ出てタバコをふかす以外、会話もない。
もう少しアジト出るの遅くても良かったんじゃねぇか、と文句でも飛んでくるんじゃないかと思ったのだが、次元は気にした様子もなくルパンが声をかけるのを待っていた。
「次元」
「ん? 多分まだ開いてねぇぞ」
腕時計に視線を落とした次元に、そうねぇと返す。
多分このまま何分でも何時間でも、こうして二人でいられる気がした。
1501