ほし祭り「よるも行ぎだい〜!」
ゔーーーと唸るような声で桃色の頭が駄々をこねている。可愛らしいお願いは度々する子だけれど、こんなに意地になって親の言うことを聞き入れないのは初めてかもしれない。そんなにも強く「ほし祭り」はマァムの心をガッツリ捕らえていた。
カラフルな色の飾りを作ったり、短冊に願い事を書いたり。まだまだ小さな彼女には無理な作業が殆どで、これまでは両親がやってくれていた。しかし今年はヒュンケルが手伝ってあげて一緒にやったことで楽しさが増したのだろう。
子ども達向けの昼の部と、主に若者や大人達が参加する夜の部。その目的も客層もガラッと変わる。そんな理由もあって、両親としては昼間だけの見学で済ませるつもりだった。
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