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    錬金術とか魔法薬学とかの実験中に魔法薬をかぶって幼児化するエースのケイエー。
    ここから細かいところなんとかしたい…。

    「うわっ!」
    どんっ と後ろ足に衝撃が走り、声をあげたのはデュース。
    「グリム、絶対に走らないでって言ったのに...」
    「オ、オレ様!悪くなんてないんだぞ!」
    相変わらずグリムを監督できていない監督生が不服を申し立てる。

    入学式からコンビやら問題児組やら、マブやら…
    なーぜかオレも一緒くたの一括りにされがちなあほたちがまーた問題を起こしてる。

    「お前らマジちょっとくらい静かにしてらんねえの!?」

    「エース、後ろ!」
    「へ?」
    後ろを振り返ると向かってきていたのは大釜から溢れんばかりのショッキングカラーの液体と泡。それにもの凄い勢いで立ち込めた煙。


    「すごい色の煙だったけど… 大丈夫だった?
    ごめん、エース」
    「オレ様、クルーウェルに怒られるのだけは絶対に嫌なんだぞ!」
    反省の色を見せる監督生と無色なグリム。

    「オレ様がなんだって、バッドボーイ共!
     トラッポラ、立てないとか言わないよな? スタンドアップ!」

    エースが先ほどまで居たその場所に姿は見えない。
    かわりにいたのはグリムと変わらないちょこんとしたサイズの子ども。
    そんな子どもが不思議そうに首をかしげる。
    グリムを指さして。
    「…にゃんにゃん?」
    「ふなーーーーっ!?」
    グリムの声に驚き見開いているのは見覚えのあるチェリーを彷彿とさせる赤目。
    さらに目元には見覚えのある赤いハート。
    「ねぇ、この子もしかしてだけど、エース…?」
    監督生の声にきょとんとしていた子どもが
    「なあに」と返事をしたものだから、教室に怒号が響き渡った。
    「バッドボーイ!!!!!!!」
    言わずもがなだが、声の主はエースの耳を魔法で塞いでから叱るという日々起きるトラブルの対処に慣れてしまったクルーウェルだ。幼児化、老化に女体化、巨大化etc...このようなトラブルはもう日常茶飯事なのだ。

    エースを寮に連れて戻ろうにも、兄弟がいなく子供の扱いにも慣れていないことからヤダヤダと半泣きにさせてしまった。
    小さく柔らかい腕を無理やり引っ張って戻ってきたデュースを待っていたのは我が女王様(リドル)のため息。
    「はぁ。クルーウェル先生から聞いたよ。
    エースは一体どんな状態なんだい?」
    「えっと、3歳程度まで体力、知能ともに落ちている状態で。
    記憶もあるんだかないんだか… って先生が…………。」
    「…で? いったい何がどうなったらこうなるんだい?」
    先程までとは空気が変わる。
    「すんません、カシラ!
     あの、、、グリムが僕にぶつかってきて、持っていた薬瓶をそのまま大釜に。
     混ぜていたエースが犠牲に…」
    「はぁ、まったく。デュース、君は優等生を目指しているんじゃなかったのかい?
     薬品の用意の前に周囲の確認をすることは基本だよ、そもそもどうして釜の真上で薬瓶を……
    あ いや瓶から移さないほうが良いものも中にはあるから……
    とにかく! ハーツラビュル寮生として恥ずかしくない行動をとること!いいね!!」

    びっくぅ!と肩が跳ね上がるエース。
    そんなエースにすかさず声をかけるケイト。
    誰とでもコミュニケーションが取れるのは嘘ではないようで、それは子どもも例外では無いらしい。
    「可愛いねぇ
    ね、お名前と年齢、お兄さんに言えるかな?」
    「…エース・トラッポラ、3さい。
    おにいさんたち、だあれ? にーちゃんどこ??」
    「本当にエースちゃんなんだ… って、おっとー!?」
    目に浮かべていた涙がほろりと流れるのを見て慌て出す。
    兄弟はいることにはいるが、彼は末っ子であり子どもの扱い、それもなだめたり甘やかしたりという行為に慣れているかというと…そういう訳では無いのだ。
    「あー… なあ、抱っこしてもいいか?」
    「ん、まあいいけど…」
    トレイの腕の中で大人しくなるエース。
    表情も先程に比べ、随分と穏やかなものだ。

    「さっすがトレイくん、エースちゃんさっきまで泣きそうだったのにもうニコニコだね」
    「まあ伊達に長男をやってないからな」
    「もうエースちゃんベットリじゃん 小さいエースちゃん可愛いー!
     ね、オレも抱っこしていーい?」
    「…オレぬいぐるみじゃないんだけど。」
    「そかそか、そうだよね」

    ぐー
    「…おなかすいた。」

    「ほら、甘さ控えめだから大丈夫だとは思うが。」
    「はい、熱いから気をつけてね、エースちゃん」
    「ありがと えっと、」
    「オレはケイト。けーくんでいいよ?
     そっちのクッキー持ってきたのはトレイね。」
    「けいとくんととれいくん?」
    「そ、えらいね!」

    「残さず食べれてえらいね、エースちゃん」
    「おやつを食べたら、歯磨きだぞ エース。」
    「ぎゃっ」
    「トレイ、顔怖いって。エースちゃん怖がってんじゃん。
    …さっきまであんなにトレイくんにべったりだったのに」
    「けいとくん、たすけて…」

    「じゃ、オレと歯磨きをパパッと終わらして、お昼寝しよっか。」
    「うん」


    「……お姫様は王子様と幸せに暮らしましたとさ。」
    「…そっか…」
    「ん? エースちゃんもしかしてなにかご不満?」
    「ねえ、けいとくん
     オレおーじさまじゃないから、けいとくんとしあわせにくらせない?」
    「え?」
    「オレー、けいとくんのこと、しあわせにしたいかも。
     ね、けいとくん、ちゅ♡」
    「んな!?」

    「ね、けいとくんからはちゅーしてくれないの?」
    「え…?」
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