Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    チンチラ可愛いね

    引きこもり生活をしていたい気持ち。
    落書きが楽しい。推しは最高。どこかで社会人して生きてます。

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 27

    ウルコドちゃんの話。
    月に行く君へ の続き。

    月を待つ君へ月から帰還したコドウは、全力で走っていた。少しだけグリダニアへ帰還する時間をもらい、双蛇党の転送網利用券を使い、転送後、マーケットへの道を全力疾走。途中、知り合いとすれ違った気がしたが、ぶつからなかったから良しとする。
    スプリントを使い、リテイナーベルの前。飛び付くように鳴らすと、ララフェルの男性が現れた。

    「お?お帰りコドウ。」

    「……すみませんドドクさん、間違えました。」

    そうだと思ったと愉快そうに笑う彼は、コドウのリテイナーのドドク。正座し謝るコドウを、気にするなと撫でる様子は、どこか父親のような雰囲気がある。

    「ウルシに用だろう?早く呼んでやりな?」

    「誰かに捕まってるんですか?」

    「まあ、うん。先日、大声で通信していたからね。みんな知ってるさ。」

    「??」

    意味ありげに笑うドドクを帰し、改めてリテイナーベルを鳴らす。今度こそ、アウラの男性を呼んだ。

    「ウルシくん!!」

    「な"?!いきなり抱きつくn」

    「ウルシくん、大好き!!」

    「へ?!は??」

    目の前に現れたウルシに飛び付き、腰にしがみつき、コドウは思いきり叫んだ。マーケットに響いた声に、ウルシは完全にフリーズする。そんなウルシを気に止めず、しがみついている腕の力を強め、コドウは言葉を続けた。

    「私ね、ウルシくんのことが、大好き。ずっと一緒にいたい好き。こうやってると、好きって気持ちと、ほっとする気持ちになるの。だから、きっと特別な好きだよ。」

    固まったままのウルシを、コドウは見上げる。驚いて口が開いたまま、ウルシは固まっている。彼の言葉が帰って来ないのではないか。コドウがだんだんと不安になって、腕の力を弛めた。
    その瞬間、ウルシがコドウの肩を掴み、腹から叫んだ。

    「コドウ、その、お帰り!!じゃなくて、いやあってる、あ、俺もコドウが好き!!だ!!よかった、本当に、無事で……。」

    「ウルシく、ん?」

    ウルシの声から勢いが無くなってきた。彼の目も、何だが揺れている気がする。

    「俺の好きな気持ちを使って、コドウが帰ってくるなら……いくらでも、使おうって……。両想いじゃなくても、俺、いいやって……俺……」

    「ん……両、想い?」

    「え?今、俺達は両想いなんじゃねーの?」

    今度はコドウが固まった。真っ白な肌が赤くなっていき、鱗がない部分がほぼ染まる。

    「コドウ?」

    「ひゃい……あ、だめだ。」

    「何が、だめなんだ?」

    「……どきどきが、止まらない。」

    普段の勢いが無くなり、コドウは手で顔を覆った。隠しきれていない首も赤い。どう声をかけたらいいか迷っているウルシが、蹴り上げられるまであと数秒。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    recommended works