栗を踏むでかい欠伸をするのと同時に、後ろで蝶番の錆びた鉄扉が開く音がした。うるさいなあ、と思って振り返ると、隣のクラスの秀才くんが入ってくるところだった。あいつ、知ってる。名前は確か。
「ハン・ジュウォン、あんたも屋上なんか来るんだなあ」
そいつは、ものすごく嫌そうに顔をしかめてドンシクを見返した。
「…馴れなれしく話しかけないでくれる？僕は君を知らない」
「おう、そりゃ失礼しました」
ドンシクが肩をすくめて見せると、ジュウォンはフンと鼻を鳴らして離れた柵の方へ行ってしまった。その定規が入っているみたいにぴんと伸びた背筋を、毬栗みたいだなあと思う。あんなのでも、顔立ちがきれいだから女にはモテるのだ。勝ち組ってのは、何から何まで初めから持っている。羨ましい限りだ。

ザン・シルハイド(ザンさん) 男　25歳 169cm
いいところのお坊ちゃん。不憫。いつも周りに振り回されている。リオとエンジの仲裁役。丁寧な口調で話し、言動も穏やか。

リオ・アンバー　男　25歳 182cm
精神年齢が幼く言動がうるさい。口も足癖も悪い。ナルシストな一面がある。幼馴染のサキに対して一方的な好意をぶつけてはウザがられている。

サキ・ガーネット　女　17歳 158cm
年の割にしっかりしているが言動がかなり荒い。すぐ手(剣)が出る。リオの扱いが一番上手。姉的存在であるレアに対してはかなり過保護。

エンジ　無性別　？歳　140cm
人形なのをいいことに、腕を落とすなどのイタズラを仕掛けては暇を潰している。薬品と機械の扱いに長けている。リオとは犬猿の仲であり、いつも喧嘩をしている。「エンジ君」と呼ばれると喜ぶ。