目が覚めて最初に見えたのは愛しい貴方でした夏の暑い日の朝。
自室の冷気を放つ音機関のお陰で、深い眠りについていた。そんな時、コツコツと足音と共に気配を感じた為、脳が覚醒した。しかし、まだ眠りたくて目を開ける事はしなかった。
シャッ
そのまま目を瞑っていると、カーテンの開ける音が聞こえると同時に眩しさを感じ、目をギュッと瞑った。
「起きな。もう朝だよ。ぐずぐすしてないで行動するんだね。」
優しい声が聞こえた為、目をゆっくりと開けると、そこにはこちらに手を差し伸べている愛しい恋人の姿があった。
「おはよう…シンク…」
目を擦りながら差し伸べられた手に触れる。それだけでも幸せな気持ちになり、顔が綻んでしまう。
「…何?まだ寝ぼけているの?」
「違う…。朝からシンクに会えて、触れられて幸せなんだ。」
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