結ぶもの、続くもの。※はじめに※
このお話は二次創作です。実在の人物や団体、ゲーム本編の内容とは一切関係ありません。
出てくる場所、地理は実際に存在する場所を数箇所モデルにしています。いつものようにふんわり読める感じのお話です。
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誕生日にアナタの一日が欲しい、などという歯の浮くセリフを自分が言う日が来ようとは。二十数年生きてきた人生、暁人は思いもしていなかった。
言われた当人は鳩が豆鉄砲をくらったように一瞬だけ目を丸くしてから、徐々に半目に伏せた視線を手元の文庫本に戻して、空いた左手をスウェットシャツに突っ込み腹を掻き始めてしまった。
「暁人よォ、そりゃ普通逆じゃないのか。オレの誕生日に、オレがオマエにプレゼントすんのかよ」
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