「は、派手じゃない?」
「全然! 可愛いよ」
「やっぱりサイズ大きすぎじゃない?」
「さっき測ってもらったでしょ」
浮奇に握らされたカラフルなブラジャーを見比べて、数分。僕は困り果てていた。
明日ルカのうちに行くって伝えてしまったのが、運の尽きだった。浮奇は火がついたように根掘り葉掘り予定の日を僕から聞きだし、僕は手を引かれてあっという間に高校近くのショッピングモール、女性下着の店に連れてこられてしまった。
浮奇曰く、片思いの相手の家で二人きりになるのに、シないはずないでしょって、ことらしい。僕とルカだし、ないことないと思う、けど。そもそも僕たち、付き合ってもないんだし、ただの僕の片想いなんだし。
「はあ…」
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