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    おまめさん

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    付き合いたての学パロ

    #mafiyami

    初キス💛💜♀ カラオケに行きたいって言われて、僕は二つ返事でオーケーした。僕も歌うことは好きだし、この前グループで行ったカラオケで聴いたルカの歌も、僕は気に入っていたから。またルカの歌が聴けるんだな、なんて少し嬉しいくらいの気持ちで、頷いた。
     ところがその誘いから、今、カラオケの個室に至るまでルカはずっと上の空で、話しかけても会話は弾まないし、曲だって入れないし、なんだか不自然だった。もしかして急用でも思い出した? 体調悪い? って聞いても、否定するばかりだし。
     変なルカ、って笑うと視線を逸らして、なんだろう。ゲームでもしたくなったのかな。
    「あ、あの、あのさ、シュウ」
    「うん?」
     ちょうど、僕の入れた予約曲が途切れたところだった。ルカがいやに真剣な顔で僕を見る。僕は少し迷ってマイクを置いて、ルカの方を見た。
    「あー、ええと…その、俺たち付き合って…もうすぐ一ヶ月になるだろ?」
    「? うん、そうだね」
    「で…その、俺が…えっと…もしシュウが嫌じゃなければなんだけどさ…」
     ルカの指が、僕の手の甲に重なる。一週間前、初めて手を繋いだ時の温もりを思い出して、ちょっと身体が固くなる。
     次の言葉を言い淀むルカは、するりと僕の指を撫でる。少しかさついたルカの指の腹が何度も、何度も。僕の知らない甘やかな、逃げたくなるような感覚が、指から背中に走っていった。
     心臓がバクバク鳴り出す。もしこの接触が必須じゃないのなら、一旦離れて、少し落ち着かせてほしかった。ふ、と息を吐いて、ルカを見上げる。ルカは僕以上に緊張していた。
    「うん、ええと…どうしたの」
    「あー…、えっと、本当に! 嫌だったら、まだ無理とか…だったら、断ってくれていいんだけど」
    「んはは、めちゃくちゃハードルあげるね。うん、なあに?」
     なるべく緊張を悟られないように、声が震えそうなのをなんとか堪えて、笑ってみせた。多分普段のルカならいつもの僕と違うって言っただろうけど、今日のルカには無理だろう。
     大きく息を吸って、吐いて。ルカのタイミングを待って、やっと目が合ったルカに、僕は微笑みかけた。いったい何を言われるんだろう。お金貸してとか? それなら金額にもよるんだけど。
    「ええーっと…その、俺たち、そろそろいいかなって、思ってて、ふっ、あの…シュ、シュウ? シュウが良ければ…」
    「うん」
    「キ、キ…ッ、キス、し、してもいいかな?」
    「………キ?」
    「うん…キス」
    「キ、………ス」
     キス。キスってその、好きあった人同士が、唇を、重ね合わせる、みたいな。その、やつ?
     僕とルカがキスをするの? 顔を寄せて、唇と唇を、引っ付けるの? ルカの唇が、僕の唇に、近づいて、触れて、それで、どうなるの?
    「キッ!! キス!?」
    「わは、っふ、そ、うん、…あの、嫌だったらいいんだけど」
    「い、嫌じゃない! 嫌じゃないよ…そう、そうだよね。僕たち付き合ってるんだから、いつかは………す、するよね」
    「あぇ、えっと、そう、その…っふ、俺が、したくて………い、いい? かな?」
     ルカとキス。漫画やアニメで何度も見たその行為が、まさか自分の身に降りかかるとは思わなかった。緊張はしている。でも、ルカのためなら、ルカがしたいと思ってくれてるなら、受け入れたいと思えた。
     僕はローファーを脱いで、スカートが変な皺にならないよう手できちんと伸ばして、ルカの方へ向いて正座をした。とりあえず、向き合わないとキスはできないかなと思って。
     それをイエスと取ってくれたルカも、同じくローファーを脱いで、正座をして、僕と向き合う。一戦交えるくらいの緊張感のなか僕たちは見つめあった。
    「じゃあえっと…していいってことで…いいんだよね?」
    「も、もちろん。うん…えー…僕は、ええと、どうすればいいかな」
    「あっ、ええと、目を瞑ってくれてたら、ふはっ、大丈夫」
     部屋が暗くてよかった。多分二人とも真っ赤だから、明るかったら今以上に締まらないよね。
     胸にかかっていたポニーテールが、ルカの指で背中に移動させられる。両腕を大きなてガッツリ掴んで、僕はいよいよ逃げ場をなくした。
     ゆっくり目を閉じて、ルカに全てを委ねる。大きく息を吐いたルカは、意を決したように、少しずつ僕に顔を近づけてくる。
     少し顎を上げて、背筋を正す。身長の高いルカが、少しでもやりやすいように。なんとなく息を止める。何か失礼なことがないように。
     膝の上に置いた拳が、スカートを握る。多分、今までの人生で一番、緊張している。
     ルカの汗の匂いと、お家の柔軟剤の匂いがふんわりかおる。ルカの鼻が、髪が、頬に当たる。あ、もうすぐだ、なんて思う間もなく、僕の唇にはルカの唇が重なっていた。僕、今ルカと、キスしてる。
    「んむ…っん」
     くっついて、離れるだけだと思っていたそれが僕の唇に押し付けられる。少し離れて、また押し付けられて。なんだかその行為が、離れ難いと言ってくれているようで、嬉しかった。
     最後に、ちゅ、と音を立てて、ルカが離れていく。唇にはまだルカの唇の感触が残っていた。ルカの瞼があがって、僕と目が合った。燃えるみたいに顔が熱い。ルカだっていつもの三倍くらい目が大きいし、鼻だってふくらんでる。ああ僕、ルカとキスしちゃったんだ。
    「あ、ええと…その、あ、ありがとう」
    「いや、えっと…うん。僕もその、ルカと………キス、できて、嬉しかった」
     パッとルカの顔が明るくなる。そうだよね、緊張してたもんね。ルカにつられて僕も笑うと、ルカは座った状態で、少しだけ僕に近づいた。
     ルカの手が、僕の頬を撫でて、首筋を撫でて、そのまま二の腕を通って、腰に回る。また逃げ場を封じられて、その隙にルカがまた、近付いてくる。吐息がかかるくらいの距離でルカがぴたりと止まる。
     僕はばっちり目を開いたままなのに、ルカは伏し目がちで、今じゃないってわかってても、イケメンだなって見惚れちゃったりして。
     もう一回キスするんだなって、僕も目を閉じた。すきなひととキスをするって、しあわせなことなんだなって思いながら。
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