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    puricyama_und

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    puricyama_und

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    米I津さんの死l神を聞いていて書きたくなった話なのでくらいですし直接描写はないですけど死ネタです

    #ヴィク勇
    vicCourage
    #死ネタ
    newsOfADeath

    「ヴィクトル、おかしな話だと思うかもしれないけど僕には死に神が見えるんだ」

    彼に初めて会ったのはいつだったかな?

    確かおじいちゃんの亡くなる前だったと思う。

    病院の枕元に彼が立っていたんだ。

    人間じゃないっていうのはすぐにわかったよ。

    だって彼は――。

    ううん、そんなことはどうでもいいんだ。

    そしたら彼は僕が見えることに気づいたのか、僕の目の前にたった。

    『君に死に神を追い払う呪文を教えてあげるよ』

    そう言って。

    でも使える条件がある。

    足下にいる死に神しか追い払えない。

    枕元に立っているときはだめだ。

    つまり彼はだめってこと。

    守らないとペナルティーがあるよって。

    おじいちゃんは亡くなったよ。

    その後もいろいろなところで彼を見たよ。

    ヴィっちゃんが死ぬときも、電話の向こうで彼の声がしてたんだ。

    『俺を追い払わないの?』って。

    でも追い払っても生き物だからいずれは寿命がくるだろう?

    だから何度も苦しくなって、いつか追い払えなくなる日が来るのを待つくらいなら何もしないことに決めたんだ。

    薄情者だよね。

    でも、それで良かったって思うよ。

    寿命をいたずらに変えるなんてしちゃいけない。

    ――――しちゃいけないんだ。

    だから、もし枕元に死に神が立って。

    それを追い払ったときどうなるかなんてわかってる。

    でもね、ヴィクトル。

    僕が代わりになるとしても、僕はヴィクトルを死なせたくなんてないんだ。

    ごめんね。





    「身代わりになんて、本当はずっとなって欲しくなかったよ」

    そう言って死に神が笑う。

    ずっとこの時を待っていたはずなのにと見つめると、フードの奥の美貌を悲しげにゆがめる。

    そんな顔ですら美しい。

    それもそうだ、だって彼は。

    「勇利が自分を差し出すのは、いつだって俺のためなんだ。そんなこと望んでなんていないのに」

    神様は、ヴィクトルと同じ顔でいつかと同じように美しい涙をこぼした。
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    MOURNING夏油傑×五条悟 死ネタです。
    9月の初め頃、宿儺戦で悟に負けるフラグが立ってきた時に保険で書いたやつです。だって!最強だから負けるわけない……確かにここで悟が勝ったら味気無さすぎるかもだけど、戦線離脱六眼が使えなくなるくらいで死にはせん…だって最強だよ?って思ってます。でもターミナルって生死の狭間表現有り得るので諦めてない。可能性はまだある……生きて。万が一の万が一の話でした。
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    「あ……すぐ、る」
    だけど、知っていた。ここが現実なのか妄想なのか、それくらい。だってこれは夢の中で何百回、何万回と想像した光景で……
    「悟、こっちへおいで」
    傑はそう言って両手を広げる。目の前にいるのは最後に見た袈裟を着た傑じゃなくて、高専の、あの3年間の傑だった。少しの違和感を感じながらも、吸い寄せられるように傑の方へと歩みを進めれば懐かしい温もりに包まれた。
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    「なに?」
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