お子様ランチ デュエルが終わると、僕は木陰に座り込んだ。身体がずっしりと重くて、額から汗が流れ落ちる。スポーツドリンクのペットボトルを手に取ると、一気に喉の奥へと流し込んだ。
「何へばってるんだよ。だらしないなあ」
僕の隣に腰を下ろしながら、ルチアーノが甲高い声で言う。へとへとな僕に対して、彼は余裕の表情だった。僕の手からスポーツドリンクを奪い取ると、喉を鳴らして残りを飲み干す。どう見ても間接キスなのだが、僕には突っ込む気力がなかった。
「ちょっと疲れちゃった。お腹も空いたし、どこかでご飯を食べようよ」
顔を伝う汗を拭きながら、僕はルチアーノに声をかける。空になったペットボトルを押し付けながら、彼は呆れたような声で言った。
5044