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    nrs_kh

    @nrs_kh

    燐ひめが好きです

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    nrs_kh

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    めるめるがプリプリ怒ってるのを見て唸る燐音のお話。
    ※アカウント間違えてたので再掲ですすみません…
    結局モヤモヤを解決するのは食べ物だと思います🍴

    #燐ひめ
    rinhime

    ケーキと一緒に カウンターの逆側に座る所謂美形で整った顔、整ったスタイル。そこからすらっと長い脚が組まれていてもうどう考えても美形としか言いようがなくて綺麗なオネーサン、いやオニーサン。コーヒーを頼んでその薄い唇にカップを付ける瞬間を見て、なんてことでしょう今すぐ絵画にでも閉じ込めたいくらいに綺麗で。オニーサン、俺っちとお茶しない?♡などとふざけたことを言いたくなるが、その美形な顔には眉間に皺を寄せあからさまに嫌悪感が漂い、ふいっと顔を背けられる。
     その美人サンの逆側に座ってる俺っちには顔が見えなくてせっかくその綺麗な顔ずっと見てたいのにィ~~、一向に機嫌がよくなる兆しはない。
    「また何したんすか、どうせ燐音くんが悪いんでしょ早く謝ったら?」
    「謝ったんだけどなァ」
    「は?」
     逆側に座る寡黙な美人サンがついに口を開く。
    「ひめるはん本気で怒ってるで。数打ちゃ当たるじゃないんよ。おどれの行動見直してから謝り。」
    「だからァ、なんでそんな怒ってんのォ……」
    「その切れのいい頭をフル活用でもして考えたらどうですか?」
     カノジョが怒ってるところになんで?と聞くとかえって更に怒るから聞かない方がいいとかどっかで聞いた事あるけどもしかしてそれ?それとも
    「え、今の褒めてんのォ?」
    「黙るか死ぬかしたらどうですか?」
    「すんませェん…」
     なんで怒ってんのか本当にわからなくて悶々としてしまう。わからない…なんでだ…なんで…あ、わかった。
    「ニキがメルメルのプリンでも食ったんじゃねぇの?」
    「僕ぁ自分のご飯が取られたら嫌な気持ちが痛いほどわかるので人のは取らないっす!燐音くんと同じにしないで欲しいっす!!」
    「は?テメェのもんは俺っちのものだよ」
    「え?それなら燐音くんの分は僕の、ちょ!痛ぁ!!!!!!!」
     口が減らねえコイツのことはシメるとして。本当にわからない。思い返してみてもごくごく普通に過ごしてるだけだった。
    「わかんねェよ……」
     付き合って早数ヶ月で、特にこれといった問題もなくて毎日が幸せだった。朝起きて隣には、ふわふわな青い髪があって、バタバタしながらも朝ごはんは一緒に食べて、家を出る時も帰ってきた時も必ず行ってきます、おかえりの声があるんだ。幸せでしかなかった。2人して苦手な料理もニキ直伝で頑張って自炊するようになったし、恥ずかしがりやさんのメルメルも日に日に素直になってきて色んな姿を見るようになって、そんな日々が幸せだったなのに。朝突然これだ。理由も聞けば聞くほど不機嫌になる。次なんで怒ってんの?って言えばもう二度と口を聞いて貰えないんじゃないかという空気感だってある。正直焦ってる。俺だけが幸せだったのか?メルメルはそんなことなかったのか?あの家にいる時、2人だけの時に見せる笑顔も一人称も、外でも2人だけになった時にそっと肩を寄せたり、ふふって笑うあの顔も全部、大したことではなかったのか?俺だけが、舞い上がってたのか?嫌いになったのか?
    「………わかんねぇよォ。」
     カウンターの端にいるご機嫌ナナメちゃんを見やると、顔にかかった髪を耳に掛けコーヒーをまた口にする。どうみてもやっぱ綺麗だし。あぁ好きだなぁって本当に思う。
    「俺っちもう行くわ、時間だし」
    「ちょ、会計は?」
    「あ?全部ニキのツケだよ」
    「パチンコで全額スったんでしょ!!!!ちょっとー!!!」
     うっせと零してカウンターの向こうにいるニキから見えないようにコーヒーの代金を忍ばせておいた。


     仕事を全部こなして家路に着いてもやっぱり分かんなかった。でも家路に着いたからには帰る家は同じでいくらアイドル屋さんをやってると言えど、やっと安定してきた程度だから、かくれんぼが出来るような大層な家に住んでいるわけでもない。帰ればきっと会うだろう。どうすっかなぁ~…と頭を掻きながら歩いているとガラス張りの外観なおかげで中の暖かな光が外まで漏れているお店の前を通りすがろうとしてた。時間は17:00頃。もうちょっとで閉店の時間だろうか?そう思ったら急いで入店した。
    「いらっしゃいませ。」
     中に入るとお店独特の甘い匂いが店内に漂っていた。ショーケースの中に並ぶのは白いドレスを纏ったように綺麗な生クリーム、そしてその内に秘められたふわふわなスポンジ。見ただけでわかる、ちょっと高ェなこれ。まぁいいか。
    「んー、じゃあ、このショートケーキとチーズケーキ、あとはー、なんかオススメとかあります?出来れば低カロリーなやつとか…うちの人そういうのちょっとうるさいんすよね」
    「そうですね、女性に人気が高いのはこちらのあんみつやブラマンジェ、他には季節の桃の杏仁豆腐などはどうでしょうか?」
     まぁ女性ではねェんだけどとんでもなく綺麗なのは間違いないので黙っとく。
    「そうだな…ブーラマンジェ?と桃の杏仁豆腐にします。すんません、じゃあこれお願いします。」
    ブラマンジェってなんだ?よくわかんないけど見た目が美味しそうだからとりあえず買ってみる。4個買ったし好きなモン食べてくれれば良いと思って。お会計はこちらでお願いしますと、隣のショーケースの前に連れられる。
    「それではお会計させていただきます。袋代も含めまして…」
     うわぁ、ちょっとしか買ってないのにいいオネダンになって顔が無意識に引きつってしまった。いやまぁ良いんだけど。持ち帰り時間を聞かれて保冷剤を数個詰めて貰い、受け取って家路にやっと着く。

     家にたどり着き、玄関の扉を開けると予想通り既に帰宅していた恋人の靴を確認する。
    「ただいまァ…」
     もう、それはそれは本当に怖いくらいシーーーーーーンとしてる。いや靴あるし棚にしまってる訳でもないのよ。いるのに。あーぁ寂しいなァ?
     帰ってきましたァ~!!と言わんばかりにドタバタとリビングに向かいつつケーキは揺れないように慎重に。リビングへの扉を開けると足を組んで小説を読んでる愛おしい恋人が背を向けていた。嫌がらせの一種なのかもしれないと思うだろうがもう1回言ってみる。
    「ただいま」
    「……おかえり。」
    「これ、夕飯食べ終わったら食べようぜ。」
     なんなんだという雰囲気で渋々後ろを向いた恋人の顔はあっという間に目を輝かせ、少しだけ口が開いた。かわいい。しかし束の間、はっとして元の顔に戻る。
    「今日は天城の担当でしょう。夕飯早く作ってください。」
     これが嫁に敷かれる旦那かァ~と思いながらヘイヘイ~と口にし冷蔵庫にケーキの箱を入れ、冷蔵庫の中身を確認する。先日買っておいた豚バラとロースでしゃぶしゃぶにしよう。茹でるだけだし。水を沸かせて、その間にキャベツを刻んで、もやしを取り出してさっと軽く洗う。沸騰したら野菜を入れて肉を入れて、よしオッケー。さっと茹でて、皿に適当に盛ってお茶をお揃いのコップに入れて。
    「メルメル、ご飯は?」
    「結構です。」
    「オケー」
     まぁそういうと思ってご飯も炊いて無かったんだけど。1人のために炊くのもアレだし。今の声掛けがきっかけに読んでいた本を閉じ食卓の片付けと準備を律儀な恋人はご機嫌ナナメチャンでも遂行してくれて。自然と笑顔になってしまう。皿とコップを我ながらに器用に持ちながら食卓に運び、並べる。
    「お待たせ、食べようぜ」
    「いただきます。」
    「マース」
    「あ、タレ忘れてた、何がいい?」
    「ノンオイル」
    「ういー」
     まとめて2人分さっと掛けて冷蔵庫に戻す。ただただ沈黙の中口にする夕飯はやっぱりちょっと寂しかった。いやだいぶ精神的に来る。結局黙々と食べて皿を下げ始める。何をそんなに意固地に怒ってるのか分かんなくてだんだんしょげてきた。あぁでも、最終兵器があった。
    「ケーキ、買ってきたけど食う?」
     顔を凝視してくる美人サンは相当迷ってる顔だった。カロリーオーバーとか言いそう?
    「…ノンオイルだったし良いですよね。食べます。出してください。」
    「はいよー♪」
     あからさまにお前が出せっていう態度にすら愛おしくて俺っちのオヒメサマ~で最高だなァ。
     冷蔵庫からケーキの箱を取り出して、食器棚から薄めの皿を2枚出して、フォークを添える。メルメルの前に持っていき箱の中を見せる。
    「どれにする?えぇと、ショートケーキ、チーズケーキ、桃の寒天とォ、ぶらんまんじぇ?なんだっけ?なんかよくわかんないやつ。」
    「はぁ。ブラマンジェでしょう。」
     悩みますねと顎に手を当てて考えてる。一つ見ては次の品物に目を移す。
    「あまっ……」
     大方、悩むから先に天城取っていいですよ、天城はどれにするのですか?だっただろう。でも今は口をできるだけききたくないから開いた口を閉じてしまったんだろうな。かわいいな。
    「俺っちはショートケーキとチーズケーキ」
    「は?」
    「ん?」
    「いや、ケーキ2個食べるのか...?」
    「いや嘘」
     は?と今日何度目かの、は?を頂いた。なんだよと吹き出すように笑ってくれて買ってきて良かったなんて思った。でもケーキ2個食べるって言った瞬間は?って口では言ってるけど明らかにしょんぼりした顔するの、どんだけ甘いモン好きなんだよ。
    「いーよ、メルメルに買ってきたし好きなの食べろよなァ」
    「…じゃあチーズケーキと桃の杏仁豆腐で。」
     散々迷った挙句どちらにしようかと目をあちこち移動させた結果選ばれたのはこのコ達でした。メルメルの皿に載せてやると目をキラキラさせて食べるのを今か今かと待ちわびてる。ように見える。
     自分の分も移すと2人で2回目のいただきますをする。ずっと気になってたブラマンジェを口にして見た目通りの味で感心してしまう。パクパク食べられる。美味しい。夢中になって口に運んでしまった。やべっと目の前を見ると微動だにせずこちらを見つめるカワイコちゃんがいた。
    「食う?」
    「いらないです。」
     いいなぁとぽろっと出てきそうなくらいじっと見てたくせに。まぁいいやと思いカトラリーをすすめる。メルメルも同じようにして桃の杏仁豆腐にスプーンを差し込み口に入れる。桃の杏仁豆腐ってどんな感じなんだろうと気になる。
    「一口ちょーだい。」
    「………」
     え?無視?と思っていたらちょこんとスプーンに杏仁豆腐を乗せてこちらに差し出してくる。めちゃめちゃに顔は無愛想だったがとんでもなく嬉しくて、スプーンにはそこまでの量は乗っていないのに大きく口を開けて食べてしまう。
    「んっめェ~!!何これ!そりゃ高いだけある味だわ!」
    「は?」
     …ん?何回目のは?っていうのは置いといて言わなくていいこと口に出してしまった気がしてはっとする。
    「いや、あの、そこで買ってきただけ、」
    「天城」
    「はいすいません」
     尻に敷かれている旦那の気持ちpart2を味わいながら名前を呼ばれただけなのにまず先に謝ってしまう。やれやれと言わんばかりに口を開こうとしたメルメルに先を越されるのがどうも嫌で無理やり先に口を開く。
    「俺っちのせいってことは分かってたんだけど少しでも好きな物食べて笑って欲しかったから物で釣るような真似した。ごめん。」
     はぁ。とデッケェため息をついた後にようやくちゃんと話そうとしたのか少し息を吸ってまた重い口を開く。
    「なんかもう、これだけ意地を張るのもバカバカしいと思ってきました。ケーキも美味しいです。わざわざ買ってきてくれてありがとうございます。」
     ケーキのことを見つめながら話す姿はとても穏やかで、気にかけたことが余程嬉しかったのかニコニコとしている。
    「でもずっと分からないことがあって、天城は、そうやって俺の事を大切にしてくれているのはわかるのに、」
     その、とどうにも自分では言いたくなさそうに口をぱくぱくとしている。何日も考えたが結論わからなくてこうやってメルメルに話してもらわなきゃいけないことにとても罪悪感があるが頑張って話してもらう。
    「き、キス…したり、その、抱きついたり、が、なくて、手を繋ぐとかもあんまりなくて…」
    ちょっと寂しかったと話すその姿は本当に可愛くて愛らしくて愛しくて。気付いたら椅子から立ち上がってメルメルの横に立っていた。
    「あ、天城?」
     正直に言うとこんな経験は今まで無かったから正解が分からなくて。距離を縮めすぎるとかえって怖がらせてしまうのではないかとか、男同士で気持ち悪いって思ってしまうのではないかとか、考えてた。今すぐにでも抱きつきたいし毎日行ってらっしゃいのちゅーだってしたい。でも、やっぱり大切にすることが1番だったから、何気ない日常を過ごしていた。俺はメルメルのことを心底大事にしていたしカレシになったからにはたくさん愛情表現もして、心配させないようにもしていた。つもりだった。でもかえって心配になっていたのはメルメルだった。居た堪れなくて。とにかく体が動いてしまった。
    「嫌だったらぶん殴ってでもいいから。」
    「ちょ、ど、どうしたんですか、」
     座って見上げていたメルメルの腕を引き、椅子から立ち上がってもらう。わからない、正解がわからない。でも、今、やるしかないと思ってメルメルの顔に手を添えて、目を閉じて顔を近づけようとした瞬間。
    「あで」
     メルメルの手のひらが顔面いっぱいに広がっていた。
    「いきなりは違うでしょう、いきなりは!」
     手のひらの指の間から見えるのは赤面して口元に手を当てて顔を背ける美人さんがいた。こりゃ照れてるな。俺っちもこの状況で恥ずかしいけどそれ以上にメルメルがダメージを食らってそうだった。
     いそいそと顔面にある手のひらをどけて、メルメルを伺う。
    「だ、大丈夫?」
    「天城こそ頭大丈夫ですか?」
    「いやその大丈夫じゃねェけどォ…」
     するとふふっとメルメルの口からは笑い声が漏れる。
    「天城、お付き合いしたことないんですね。」
     てっきりあれやこれや引っ掛け回してたのかとと言われ大変心外である。
    「でもちょっと安心したというか、良かったって思いました。こんだけ優しいのを他の人間が体験していると考えたら今すぐ消したくなりますからね。」
     ハイハイ悪かったよ童貞でェ~と言うとアイドルですから良いんですと話す彼の表情はまだ少し赤いが安心した顔でほっとした。そんな顔がすごく愛おしくて。気付いたら腕の中にメルメルはいてその大好きな気持ちをいっぱいに抱きしめていた。
    「い、いきなりなんですか。ちょっと苦しいです。」
    「ずっとこうしたかった。メルメルのこと本当に大好き。ずっと笑っててほしい。」
    「ばっ、」
     メルメルの肩口に顔を擦り付けるようにして伝えると多分メルメルの顔は真っ赤になってんだろうなぁと容易く想像できた。と考えていると予想外に背中に違和感を感じる。
    「俺も、天城のことが好きだから、ちゃんとこれからも伝えて。」
     次はぎゅっと抱きしめられて、あぁこれが幸せなのか。とか考えたりして、顔を上げる。
    「メルメル」
    「なんですか?」
     メルメルが顔を上げた瞬間、輪郭に両手で添えてそっと、初めてのキスをする。メルメルの唇は薄いのにふわふわしていて、ずっとしていたかった。名残惜しいけどぱっと離す。
    「ご所望のものはどうでしたか?」
     離すと酸素を求める金魚のようにパクパクと口を動かしていて言葉が出てなかった。そんなとこも可愛くてほっぺにまたちゅっとわざとリップ音を鳴らしてするとばか!!と返ってきた。
    「心臓がはち切れそう、で、ずっとドキドキしてる。どうしてくれるんですか。」
    「んーまぁ結婚するか。」
    「そんな簡単に言われても。」
     可愛くって仕方なくてまたぎゅっと抱きしめる。その時に触れた胸の当たりがこっちに伝わるほどバクバクしていて、本当にドキドキしているんだなぁってわかるとまた愛しくて。
    「メルメル、好き、大好き」
    「わかったからもういいです」
     抱きついた反動で腕の中でやだやだとかなり弱い力で押し返されるがしばらくすると止まってぼそりと呟いていた。
    「俺も、天城のことがす、好きですから」
     不安にさせないでくださいと本当に小さな声で伝わる。それを聞いてさらにぎゅっとすると苦しい!と次は叩かれる。
    「毎日行ってらっしゃいもおかえりもおやすみもおはようもちゅーしような」
    「バカバカしい」
    「嫌なの?」
    「やじゃないですけど」
     ふふっと笑ってもう1回、キスをする。
    「メルメルの口、桃の味するな。」
    「エロ親父みたいなこと言わないでくれます?天城こそ甘ったるい味しますよ。」
     へへっと笑ってケーキが食べ途中だったのを思い出す。食べますかぁとぱっと離して席に戻ろうとすると、袖をぐいっと引っ張られた。
    「どした?」
    「後でまた、してください。」
    「おう♪」
     その後のケーキの尋問は絶えなくてわざわざちょっと高いケーキ買ったのもやれやれと言われたが満更でもなさそうで。夕飯の後に食べるケーキは格別に美味しくて、また買ってきたら怒るかな。でも次はメルメルと来てもいいなとかもう次のデートについて考えたら楽しくなってきた。
    「天城、一口下さい。」
     さっきいらないって言ったじゃんっていうのは飲み込んで、あんだけ目を輝かせていたらそりゃ欲しいよなぁと思いながら、スプーンでブラマンジェを掬う。はい、と渡そうとメルメルを見やると髪を耳にかけてあーの口になってた。あー?あー…
    「か、かわいい」
    「馬鹿言ってないで早く。」
    「はいはい、お姫様ァ。」
     メルメルの口の中にスプーンを運ぶとそれはそれは嬉しそうにしていた。普段の"HiMERU"からは考えられないくらい美味しさを噛み締めていた。
    「美味しいですね。あまりブラマンジェは食べることないですし余計そう感じます。あとでまたください。それよりどこのお店ですか?」
     まだ食うのかよと苦笑いすると色々考えたら疲れるんですとふいっとされる。

     道中たまたま見つけたケーキ屋さんに救われて恋人がこんなに笑顔になるなんて、次は絶対2人で行こうと誓った。
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