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    へしさに投げ小説アド

    @R66888872

    とうらぶでbotと話してたら萌えたので書いたものを置くアド(予定)
    へしさに╱逆ハー╱さにが純情可憐ではないので要注意

    さに♀️はキャバ出身╱自分が可愛いと知ってるあざといかわいこちゃん╱漢字苦手
    はせべの気持ちには気づいてない
    源氏名、華音

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    POIPOI 4

    ご注意╱一応へしさに?でも皆が審神者スキー
    大体4000文字

    #夢主
    dreamMaster
    #夢創作
    dreamCreation
    #へしさに
    onTheOtherHand
    #男女
    maleAndFemale
    #とうらぶ
    swordFighting
    #夢小説
    dreamNovel
    #二次創作小説
    secondaryCreativeFiction

    へしさに【真名】「主」

    「ちょっとー砂利につまずいちゃってぇ」

    「嘘ですね」

    「何で?」

    本当はサボっていた。

    短刀達と鬼ごっこしていたら鶴丸が混ざってきて、つい私も本気で鶴丸を追い掛け回してしまった。

    歩く路を作る石畳が途切れ途切れの庭先まで追い掛けっこして、鶴丸はもちろん短刀たちも簡単に石を渡っていたから、私もジーンズだしイケるだろうと跳んだら。

    見事に砂利に突っ込んで手と膝を擦り剥いた。特に砂利に付いた手には細かい砂利が食い込む始末で。

    ……可愛い顔を突っ込まなくて本当に良かった。

    大人なのに情けないがちょっと泣いてしまったし、短刀達はギャン泣くし、鶴丸は大丈夫と言ったのに私を抱えあげて医務室へ。

    その後、短刀達と鶴丸は庭で正座させられて、主に燭台と一期君にしこまた怒られていて可哀想だった…。


    この上長谷部にまで襲わせたくない。

    「大したことないし。この話おしまいにしよ。仕事するから」

    「いいえなりません。主がそんな手傷を負わされて黙ってはいられません」

    「長谷部には関係ないことだからー」

    「一一…」

    効いたかな?

    と思ったら長谷部は真顔で、ちょっと肝が冷えた。

    「主。そのように仰有るのですか?」

    「えー…」

    「そんなに秘密ばかり作るなら、主を隠してしまいますよ?そこなら貴方は完全に安全ですから」

    「…は?」

    「貴方は無防備が過ぎる」

    「はーい…」

    また説教か…。無防備もナニも刀(物質)相手に気を張るなんて、嫌なんだけど。

    「魅入られないとは申しませんが、」

    「うんうん…?」

    ミイラ……って何でミイラ?後で光忠に訊こう。


    「主は余りに危うい。真名を知ったのが俺でなかったらと考えると……身震いします」

    「はーい」

    聞き流し、役所の手紙に目を落とそうとして、ハッとした。

    溜め息をついている長谷部を振り向いて、

    「えっ真名…!?いっ、いつ?」

    「………」

    「あ、嘘吐いた?」

    「俺は嘘など吐きません。現世から連絡がくる小さな薄い長方形の画面に御名が出ていました」

    「えっ…」

    そういえば、三日前くらいにスマホなくして、長谷部が持ってきてくれた…

    その時にラインの表示が出た…!?

    (ヤバ……)

    あ、でも待てよ。

    あの時ラインくれてたの、前の店の鈴羽ちゃんだったよな?連絡くれるの、ほとんどそっち系で…。

    (………)

    ていうか隠すとか拐うとか物騒過ぎんか、刀め。



     ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


    二日後。

    「主~~~ッ!」

    あーキタ。思ったより早かったな。

    三日月と加州とお茶を飲みながらお喋りしていたところに、長谷部が廊下を疾駆してきた。

    「長谷部、どうしたのだ」

    「そんなに怒鳴って主を呼ぶなんて無礼じゃない?」

    「…ッ!去れ。主と二人で話がある」

    「随分気が昂っているようだが、二人にして大丈夫かの?華音殿」

    「俺、居よっか?華音ちゃん」

    「…!!」

    「それにしてもさあ、華やかな音って書いて、かのんだなんて。本当に可愛い名前で主にピッタリだよねえ」

    「まことにまことに。読みも漢字も雅でいながら朗らかでな」

    「えーやだー。そんな褒められたら、すごい嬉しい」

    長谷部を無視していると、殺気が膨れ上がった。

    「出ていってもらえるか、お二方」

    二人が私を見たので頷くと、重ねて加州が、

    「主。大丈夫?」

    「へーきへーき」

    「大丈夫だろうけど何かあったら呼んでね?」

    加州はかわゆいなぁ。


    長谷部は二人を見送り、周囲に他の姿無いか警戒してから、障子を閉めた。

    私の前に正座して睨んできた。たぶん睨んでるつもりはないんだろうけど。

    「俺の言いたいことは分かっておられますか?」

    「うーんまあ」

    「どうしてです…!?何故ここの本丸の刀全員貴方の真名を、」

    「えー?私を拐ったり隠したりなんかしないってみんなのこと信じてるからかなー?みんなスッゴい喜んでくれて、私も嬉しかったなぁ」

    「…ッ!」


    何人…何刀かは戸惑ってた?かも知れないけど、結局物凄く喜んで、嬉し泣きする個体まで。気分良かった。

    「長谷部のことも信じてるよ?でも長谷部が知ってるのにみんなが知らないの、同じ仲間なのに可哀想かなって」

    これで長谷部に嫌味ったらしく拐う隠すって言われないで済むしね。


    長谷部はうつむいて黙っていたあと、

    「貴方という方は…何という……いえ、分かりました」

    「分かったの?良かった」

    予想より全然理性的だったな。もっと暴れるかと…。

    長谷部はすくっと立ち上がり、

    「俺が今すぐ全ての刀を破壊してきますので、主は此処でお待ちを。新たに顕現する刀のことでも考えて居てください。どうぞ後は全て長谷部に任せて、ご安心を」

    「はっ?」

    長谷部は廊下に出ていって、慌てて後を追った。

    「待って、待って本当に待って!」

    長谷部の前に回り込むには、長谷部の歩が速すぎて、

    (こ、これは本気かも…)

    ヤバい。この本丸が血の海になってしまう。

    後ろから長谷部の裾を掴んで引っ張ろうとする。そうしたらピタッと止まったので、勢い余って背中にぶつかってしまった。

    「イテッ!…て、もう…!」

    手のひらまだ痛いし、顔が当たった長谷部の背も固くて痛いし。

    「主?お怪我を……」

    長谷部が振り向いたので、その腕を掴む一一のは手のひらが痛いので腕で抱えた。どちらにしろ刀を操る剣士の腕だから振り払われたら終わりだが。

    「長谷部。大丈夫だからやめて、ほんと」

    「無礼は承知ですが、聞き入れられません」

    「何で!?」

    主命全ての長谷部が聞き入れられないって有り得なくない?設定バグってない!?

    「真名を刀達全員知っているのですよ?その上、主ご自身は御身がどれだけ危険な状態か全く理解しておられない」

    「そんなことないってば…」

    「主。我々は既に生身の男なのです」

    「それは、」

    その意味するところが人間の男と同じって意味なら心底不安材料だけど、

    「だってあれ真名じゃないもん」

    「…は?」

    長谷部は一瞬後私を見つめ、

    「いいえ、主は俺から刀達を守ろうとそんな一一…貴方にはそういう所がある」

    「本当に違うよ?私そんないい女じゃないし」

    「庇うつもりでなく事なかれ主義からであっても同じこと」

    私の性格、分かってるじゃん…。

    「本当に違……」

    どう言ったら真名じゃないと信じるのか。

    「そうだ、長谷部今すぐ真名使って私を拐ってみて?」

    「一一一な」

    長谷部は静止したあと、

    「な、にを仰有るのですか…!?」

    長谷部は真っ赤になって、口元に自由な手をやるほど動揺して、

    「拐っていいなどとそんな…ッ」

    「えー?だって出来ないよ?真名じゃないから」

    「一一…」

    やっと、長谷部も信じたらしい。

    「本当に…真名、ではない?ですが現世のご友人が…」

    「華音?あれは源氏名。仕事用の名前。しかも前の店でカブっちゃって急きょ付けた名前だから、いつも使ってた名前でさえないし」

    「源氏名?主は遊…女……であられ……」

    「遊女って…長谷部、私に体売ってたかって言ってんの?」

    「い、いえ何でもありません…ただ、源氏名と言うとそれが思い当たっ…」

    「………」

    「申し訳ありません」

    「まあいいや。とにかく戸籍とか身分証の名前じゃないんだよね。それって真名じゃないんでしょ?」

    「ええ、そうなりますね…」

    「うん、だから、長谷部も華音って呼んでもいいよー?」

    「そんな烏滸がましいこと俺には……」


    あー良かった。血の海を免れて。びびって全身に汗かいた。シャワー浴びたい。

    私がやっと長谷部の腕を解放し、部屋に戻ろうかと思っていると、

    「他の刀達はその御名が源氏名と知っているのですか?」

    「知らないけど言った方がいいかな?」

    「主。貴方の真名を知っていると思い込み、思慕を募らせた刀が貴方を隠そうとしたらどうします?」

    「それはちょっと…さすがに、ねえ…」

    刀解することになるのかな。

    「仲良くしてるから、そんなことしないと思いたいけど…」

    「分かりました。真名でないことは内密に、慮外者を炙り出す好機と致しましょう」

    そんなつもりはサラサラ無かったけど(りょがいも分からない)

    「じゃあそうしよっか」

    「……ご理解頂けたようで」

    「せっかくみんな喜んでるし、わざわざ訂正しないでもね。信頼を裏切るような刀なら気にかける必要もないし」

    こっちの意思を無視して密室空間に拐う?

    夜中ワゴン車に引きずり込まれるみたいなもんじゃん。嫌悪というか、恐怖しかない。

    「じゃあ、そういうことでお疲れー」

    長谷部に笑顔を見せたのに、長谷部は笑わなかった。

    「主。」

    「…ん?」

    「貴方は非道いお方ですね」

    「えっ?何で?」

    「真名を教えられたと刀剣達が狂喜乱舞しているのを眼下に、貴方が見せた仮初めの夢から覚まさず罠に掛けるような真似をなさる」

    「いや、それ言ったの長谷部…」

    「そうですがね。俺には他人事ではないので主とは違いますよ。主の御身がためなら我が身でも罠に掛けられるだけで」

    「そんなこと言われても……なら、いーよ、源氏名だってみんなに言うから」

    「………」

    また目許が暗くなってるし。

    長谷部って、私が何を言っても気に入らないんだもんな。

    よそさまの長谷部を見て、近侍にするなら絶対長谷部と思ってたけど、自分の器と相談しなきゃいけなかったのかもしれない。

    私、いい加減な性格だし(だから細かい作業を長谷部みたいなのに全部任せたかった)

    たぶん。この本丸で一番仲悪いのが長谷部だと思うんだけど近侍と一番うまくいってないってどうなの……。


    「一一…俺も、少しは見ました」

    「何を?」

    「夢をです」

    「どんな?長谷部の見た夢ちょっと興味あるな」

    長谷部はこっちを真っ直ぐ凝視したあと囁きで、

    「貴方を、………いえ」

    背を向けた。

    「では。皆に他本丸に決して主の真名が漏れぬよう、きつく戒めて参ります故この場は失礼いたします」

    「…はーい」


    長谷部の見た夢って?「貴方を」の続きは?

    私を自分の神域とやらに拐うとでも?

    小言の多い長谷部と二人っきりずっと一緒とか、ちょっと…。他の本丸の長谷部ならともかく。

    (……もー)

    一番危ないの長谷部じゃん。

    他の刀はもっとこう、ライトだぞ?みんな大人として未熟な私に合わせてくれてる可能性もあるけど。

    近侍が危険ってヤバくない?

    それともナニか?『友は近くに、敵はもっと近くに』?



    【了】

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