うぇぶおんりーの✂️🤕けっこん式 リンゴーン、と鐘が鳴る教会にて、リッパーは涙を流した。
式場の真ん中に居て、隣にはナワーブがいる。
つまり、挙式の主役なのだ。
「うう……幸せ過ぎます何ですかこの空間」
そして、参列者は様々な傭兵が集う。サメ、探偵、クマ、レッサーパンダ、ネコ、耳付きフード、二匹目のサメ、なわぬい、暗殺者、ボロ服、ちびまめ……。
その中にブーケトスで他衣装の傭兵との挙式を待っているのか、良い子衣装のリッパーが混じっており、上空では鳩に掴まれながら祝うミニリッパーなどが居る。
また、何故かドーナツやうさぎりんご等も参列しており、大半のナワーブはそちらに意識が集中していた。
「うまそうだな……」
「じゅるり」
「食べられるなら本望です……!」
しかも、何故か喋っている。
夢、なのだとわかってしまったが、こんなリアルな感触は夢ではない。例えば、そう……ナワーブと組む腕の体温、小ささ、匂い、表情。
「花を撒くやつなら任せろ」
「……クラッカーしか持ってきてないぞ」
「投げられるなら何でもいいだろ」
ほら、降ってくるライスシャワーに混じる石は本物じゃないか。
「……って、ライスに混じって石投げないでください!」
上では飽きたなわぬいが教会に登って遊び、鳩と仲良くなった小さなふわふわの傭兵が「天使よ〜」ときゃっきゃしてる。
気を取り直して、式を続ける。わちゃわちゃと自由な傭兵達だったが、口々に祝う。
「おめでとう!」
「おめでとう」
「おめでとうー!」
「おめでとうぉ!」
「おめでとう!!!」
「おめでとう〜!」
「おめでとうございます!」
拍手と祝福の言葉に包まれながら、ゆっくりと歩みを進める。リッパーに合わせ、隣のナワーブも一緒に進む。
最高な挙式だ。あと残るはただひとつ、式を挙げたら。
「では、教会の中で初夜を迎えてきますね」
途端にざわつく傭兵達。