純粋ショタ×強気貴族
エリートのこの私がぽっと出の少年に絆されるわけがない
「ルゥベリル・アシェタートです。よろしくお願いします!」
その少年は私の目を見て元気に自己紹介をした。
ルゥベリル・アシェタート。1ヶ月ほど前の魔法学校中等部大会で起きた魔獣騒ぎを1人で鎮めたという天才児。
学校側は、魔獣騒ぎを公にしたくなかったのか、口止めに彼への報酬を用意したらしい。しかし、あろうことかそれを断り、私への師事を希望したらしい。高等部で優秀な成績を修めているこの私を師とするとは、見る目がある。学校からの報酬を蹴ってまで私の活躍を見たいとは、よっぽど魔法を勉強したいのだろう。
「知っているだろうが、マティアス・トーアコーネだ。付いてくる事は許可したが、私からあれこれ指示するつもりはない。君が成長したいと言うのであれば自分でその方法を見つけろ。」
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