昼休み。
屋上に行くと、そいつはいつもの定位置にいた。こちらに気が付いて、おっ疲〜♬と笑顔で手を振ってくる。
この時間にすでにここにいると言うことは、おおかた四限はエスケープしたのだろう。
「 ホラ、四限、千空ちゃんのクラス体育だったじゃない?ココから、よく見えんのよね♬」
千空ちゃん、ゴイスーカッコ良かったよ!
にこにこしながらそんなことを言われて、頭を抱えてしまう。
運動神経自体は悪い方ではないが、カッコ良かったなどと言う活躍が出来るレベルではない。過小評価も過大評価も、等しく無意味で非合理的だ。
そう伝えると、ゲンはまたわらった。
「 うーん、でも、俺にはいつでも千空ちゃんが一番カッコよく見えるから、しょうがないの♬諦めて」
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