オレ式天魔の第一部「もうすぐ3時間か。天使のやつ、おせーなー...」
天界。
花一つもない無機質な草原。
それに転がって、悪魔...スバルは空を仰いでいた。
凹凸の激しい地獄や騒がしい人間界を行き来する悪魔としては、あまりにも静かで平坦とした、作り物のような丘に酷く違和感を覚える。
「いやまぁ、神の創りものっちゃ創りものなんだけど」
神、と自分で口にしたにも関わらず顔を顰めるスバルの神嫌いは、相変わらずだった。
髪が黒いという理由だけで忌み嫌われて監禁され、弟とはひと目も会えず引き剥がされ、終いには殺されそうになったのだ。
正直嫌わない方が無理だと思う。
「それに、天使のあの自我のなさよ...」
自身がもしかしたらなっていたかもしれない天使という存在の、機械のような動き。そして神からの扱い。
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