五月七日 拘束部屋にて 夏油傑は憔悴しきった様子で拘束部屋の呪符を見つめていた。
何枚もの呪符が身体に貼り付けられ、両手は後ろで束ねられ身動きがとれないようにされている。特に掌には幾重にも呪符が貼り付いている。
『傑〜♪調子はどうだい?』
いつから居たのか、背後から五条悟が現れた。
『…』
『傑ぅ〜、黙ってちゃわかんないよ?』
『…』
『ヨーヨーHey Yoマイメンすぐる〜♪わっさぷまいめんラブリーすぐる〜♪』
『…』
『チッ…無視かよ傑』
五条はわざとらしくハァと深く溜息をついて肩をすくめた。
暫く沈黙が続いた後、夏油はずっと閉ざしていた口を開いた。
『…ナンデ私ハココニイル…?』
夏油は極度の疲労で呂律の回らない状態のまま何故拘束されているのかを尋ねた。
3611