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    Rahen_0323

    @Rahen_0323

    kktbtとかppとか▲とかの小説を置くかもしれない場所です。まだお試し中

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    Rahen_0323

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    カキツバタとシアノとブライア。とテラスタル。三人がこういう関係だったらいいなって話。ネタバレ、捏造、妄想、自己解釈注意。カキツバタ一年時の過去捏造が激しいです。あと過去一短いです。
    kktbtの日参加作品9作目です!1〜8作目と繋がりは無いので単体で読めます!

    表裏一体少し前に出来たブルーベリー学園に入学して、ブルベリーグのチャンピオンになった。

    箱庭の中、仮初の頂点に立った自分、カキツバタはどうにも実感の無さというか釈然としなさを覚えながらも、とりあえずそれっぽくやっていて。

    「まだ一年生なのに」「最速で駆け上がった」と変に持ち上げられて辟易していたある日、ブライアという先生と校長であるシアノ先生に呼び出され学園内にある研究室へ向かった。

    「よく来てくれたね、カキツバタくん!」
    「待ってたよー」
    「…………どうも」
    到着すると随分歓迎された。
    研究一筋、興味優先といった形の人間である二人はあまり得意じゃない。この二人に招かれるなんてどうせロクなことではないのだ。
    入学して間も無い身でありながらとうに思い知っていた為、とりあえず警戒しながら近づく。
    「早速本題なんだが、実は是非ともキミに渡したい物がある!」
    「なんスか」
    また唐突な。危険物じゃないだろうな。
    ジトッと睨みながら待っていたら、シアノ校長が何処からか取り出しデスクに置いた。

    それは黒っぽい色合いの、しかし半分が透明で中身の結晶なような物体が覗く……ボールだった。

    「なんですか、これ」
    モンスターボールではなさそうだけど。マスターボールだってとうに受け取ってるし……
    ブライア先生は待ってましたとばかりに両手を合わせてテンション高く答えた。
    「それはテラスタルオーブ!!パルデア地方のオーリム博士、その偉大な発明品だ!!」
    「テラスタルオーブ……」
    「キミも名前くらいは聞いたことあるでしょ?」
    「まあ」
    流石の自分も『テラスタル』と言われれば分かった。
    パルデア地方にて随分前から確認されていた現象。ポケモンのタイプを変え、技の威力を高めるというもの。テラスタルのタイプは一般的に『テラスタイプ』と呼ばれており……
    長年明かされなかった構造を解明し、テラスタルオーブを作ったのが正に天才ポケモン博士オーリムというのも知ってた。
    トレーナーとして仕入れるべき新たな常識だと頷くと、二人は「キミならそう言うと思った」とニコニコする。どうにも理解を得られたのが嬉しいらしい。
    「それにしても、渡したいって……え?テラスタルオーブを俺にってことですか?」
    「そのとーり」
    「イッシュ地方はパルデア地方ほど資源が潤沢ではない。加えてテラスタルとなると環境、金銭、データ不足と様々な問題があってね。それはもう山積みの中、漸くこの学園でテラスタルを扱う許可が下り、テラリウムドームにそのエネルギーを組み込もうという話になった!だがしかし、その前に先ずは人工的なテラスタルをしてみなければと話が纏まってね!まあ野生のポケモンのテラスタルとトレーナーのテラスタルオーブ使用によるテラスタルは違う面も多過ぎるのだけど、要は一先ずオーブを使おうということでね。私としてはゆくゆくはエリアゼロまで向かいテラスタルの真髄も知りたいところではある。あのオーリム博士とお会いするのも私の一つの夢だ!その第一歩としてキミに」
    「ブライアせんせぇ、なに言ってっか分かんねえんで簡潔にお願いしますわ」
    「!! これはすまない!つまり研究の一環、我々の第一歩としてキミにテラスタル使用の協力をお願いしたくてね!」
    「それで済むなら長話は止めてくださーい」
    研究者らしくぺらぺらよく口の回る先生に呆れたが、まあつまりはテラスタルの研究を手伝えと言いたいらしい。
    あーあ、面倒くせえ。かったりぃ。断りたい。テラスタル自体に興味はあるしオーブも欲しいけど、でも研究の手伝いってさあ。チャンピオンとはいえ、こちとら入学したてホヤホヤの右も左も分からない新入生だ。ただでさえリーグ部の部長業に苦戦してるとこなのに、そんな重荷まで背負わされるのは勘弁…………
    「カキツバタくん。手伝ってくれるなら、そうだねえ。一週間ボクと戦い放題にしてあげるよ!」
    「やります」
    「ありがとうカキツバタくん!」
    しかし「嫌だ」と言うつもりだったが、あのシアノ校長が自分を差し出してきたので頷いてしまった。
    シアノ校長は強い。チャンピオンになった直後、誰も居ない場所で急にバトルを挑まれて結果自分はコテンパンにされた。なのにその一戦限りでリベンジマッチの一つも受け入れられなかったので、正直モヤモヤしてたんだ。
    一週間で絶対勝つ、絶対負かす!
    自分は何事も楽しくがモットーだが勝ちたい気持ちが無いわけじゃない。闘志を燃やしていたら、「じゃあ」と改めてテラスタルオーブを差し出された。
    「早速お試しと行こうか!」
    「ドームに向かうよ!」
    「はーい」
    こき使われるのが目に見えてるとはいえ、あのテラスタルも使える。良いこと尽くめじゃん。
    すっかりワクワクドキドキして、二人の研究者と共に海底の人工自然へと駆り出した。

    「ブリジュラスの件といいキミには世話になってばかりだから、先ずは好きな子を選んでいーよー」
    「データは多い方がいいしね!」
    「じゃあそうですね……オノノクス!テラスタルやってみねえ?きっと楽しいぜ」

    そうなんだかんだとテラスタルのお試しを繰り返して。なんならシアノ校長とのバトルにも使ったりして。

    ……案の定というか、一週間では一度も勝ち星を取れなかったのだった。
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    Rahen_0323

    MAIKINGカキツバタが居なくなる話六話目です。完全シリアス。捏造過多でなんでも許せる方向け。
    シリーズなので「アレは死んだ(一話)」「SOS?(二話)」「堪えた悲鳴(三話)」「円盤(四話)」「王者(五話)」から読むことをオススメします。
    気付いたらこのシリーズ一ヶ月止まってたらしいです。申し訳ねえ。色々間違ってないか不安になりながら投稿してるので後から修正入る可能性があります。
    愛と後悔「先ず、一番重要な点から伺います。……カキツバタくんは、死んだんですか?」
    僕が念の為覚悟を胸に静かに問うと、スグリが怖い顔になり、アカマツくんがギュッとフライパンを握り締めた。
    アイリスさんはそんな僕達を順に見て、言葉を選ぶように暫し沈黙して考え込む。
    数分にも数時間にも感じた静寂が過ぎ去った後、飛んだ答えはこれまた不可解だった。

    「私も、死んだのだと聞かされました。でも生きてると思う」

    僕達三人は視線を交わらせる。
    そんなアイコンタクトには気付いているのだろう。イッシュの女王は大きく息を吐き出して続けた。
    「ご存知か分からないけど、私はソウリュウシティの出身でもドラゴン使いの一族の生まれでもないの。竜の里という場所から来た、所謂"余所者"。お祖父ちゃんの後継者だからって、そこは変わらない。だから……一族の仕来りにはまだあまり詳しくなくて。関わることが無かったわけじゃないけど、仲間外れにされることも多いの。あくまで"後継者"で本当に当主になる日も決まってないから、尚更」
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