お風呂 大きなスポンジを駆使して、洗面器いっぱいにボディーソープの泡を作っていく。きめ細かな泡を、めいっぱいたくさん。
確実に、自分の体を洗う時より一生懸命になっている。何しろ、大事なシロウの大事なエビルたちを洗うんだから。
「そろそろいいよ。お待たせ」
カランの近くに立っている子を手招きする。他の子に比べてフットワークが軽く、よく前に出たがる好奇心旺盛なエビルだ。泡だらけの俺の手元を興味深そうに見つめていた。
「そうだよ、君の番」
俺が声をかけたのを受けて、待ってましたと言わんばかりに進み出てくる。椅子に腰かけた俺の前に立ち、じっとこっちを見上げた。水温設定を済ませたシャワーを優しくかけてから、横に置いた洗面器から泡をすくってエビルの体を包み込む。くすぐったいのか、小さな体をよじって楽しそうな声を上げた。
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