狂騒戯曲さあさあ寄ってらっしゃい見てらっしゃい、本日も始まる奇々怪々な人情喜劇。演じる阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら笑わにゃ損損。もしもお気に召しましたらば、右や左の旦那様、どうか硬貨紙幣のお慈悲をば。


まずはご紹介、お顔だけでも覚えてちょうだい。主役を張るのは我らが六つ子、全員同じもまた一興だが時代は常に変わります。クズな長男イタイ次男、オタクな三男根暗な四男、狂人五男に腹黒六男と個性をつけて今日も舞台を引っかき回す。全員同じと侮るなかれ、終わる頃にはその個性の虜となっていることでしょう。
その六つ子達に対抗するは、細身で嫌味なこの男。自称フランス帰りの出で立ちたるや胡散臭いの一言に尽きる。相棒の浮浪児は今や立派な大人になって、器用な手先でおでん屋稼業に精を出す。再び組んでは主役の驚異、今日も今日とて虎視眈々とその座を狙っておりまする。
野郎ばかりではむさくるしい、この舞台の紅一点を務めますは、誰が言ったか今世紀最大で絶世の美女。高慢我侭はご愛嬌、全ての男は自分の下僕。立てば芍薬座れば牡丹歩く姿はゆりの花、しかしながら淑やかなばかりでは生きられない。勝気に可憐に勇ましく、茶目っ気たっぷりに主役達を振り回す。
端役だからと舐めちゃいけない、脇を固めますは主役を飲み込まんとする強烈な面々。半裸パンツの心優しい男に大きなお口の不審な怪人、末は博士か大金持ちか一本旗を差した坊やに神出鬼没の謎の男等々と、個性的な連中がしっかりと土台を支えましょう。


演じる演目も多種多様。抱腹絶倒笑い話はシュールなものからお色気お下品、ブラックジョークに風刺問題とその種類の多さは他の追随を許さない。時には役職風貌時代すらをも変えまして、大立ち回りをご刮目。
笑い疲れたその後は、少々人間味のあるお話なんかもお目を通してくださいませませ。切ない恋模様や心温まるストーリーをご覧の際は是非ともハンカチのご用意を。 コメディだからと油断は禁物、涙腺決壊も無きにしも非ず。
暴力流血、悪逆非道！過激な演出だって心配ご無用、一幕終わればほれこの通り元通り。え、どうにも心臓に悪いですって？何を仰るうさぎさん、人生これくらいの刺激がないと途端に色味をなくしてしまう、やりすぎぐらいが丁度いい。


変人奇人が繰り広げますはちゃめちゃ劇は、頭のおかしな妄想話かはたまた現を皮肉った糾弾か、お決めになるのは貴方様！つまらないと感じたのならご縁がなかったということで、まずはお試し暇つぶしにでも覗いていってはいかがでしょう？『これでいいのだ』を免罪符に、今日も始まる群像劇で、退屈を忘れるほどに最高の時間をお送りしましょう。
さぁさまもなく幕開けですぜ、坊っちゃん嬢ちゃん旦那に奥さん、年寄り若者揃いも揃ってようこそお越しくださいませ！！！！！