その感情にタイトルをスリープモードから設定した時間に目を覚ます。
充電設備からボディを起こし、軽いストレッチをする。アンドロイドには必要ない行動だがストレッチをする事でボディの調子が良くなる気がするので今では朝の日課になっていた。
ストレッチを終え自室を後にして、流し台へと向かう。朝はコーヒーを飲むというのも日課の一つだ。お湯を沸かす為、電気ケトルに水を入れ、スイッチをつける。
インスタントコーヒーを支度している所で、扉が開く音が聞こえてきた。音の方へと移動すると、そこにはネクタイを締め、身支度を済ませたボーラさんが立っていた。
「おはようボーラさん」
「キオか」
声を掛けるとこちらに気付き、少し振り向く。
朝からちゃんと身なりを整えていて、流石はボーラさんと言いたい所だがこう見えて少しずぼらな所もあり、昨日だってロージーと一緒に夜遅くまで仕事をして、帰って来たかと思えばスーツを脱いで、ソファーにそのままかけておくもんだから、俺が洗濯をしてアイロンがけもしたし…。
1165