<実を結んだたったひとつの可能性、もうひとつの未知への道>アイン(無)が、アイン・ソフ(無限)が、
アイン・ソフ・オウル(無限の光)となった世界。
都市は光に包まれ、希望の種が撒かれた。
しかし。
本来は7日の間、世界を照らす光のはずだった。
その光はわずか3日の間しか、世界を照らすことはできなかった。
最後の最後、生を望んだ者によって。
生を受けたその瞬間から、存在を否定され続けてきた者によって。
世界は、都市は、暗闇へと堕ちる。
それは、光源ですら例外ではなかった。
L社と呼ばれたその場所に突如現れた巨大な塔。
後に『図書館』と呼ばれる、その中で。
L社から図書館へと存在を変えるその瞬間、セフィラは、職員たちは、闇の中で眠りにつく。
その存在は、本の中の記録として残される。
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