nijiusako
DONEまぁうちの山姥切長義なら怒るでしょうね。しかも普段オーダーを受けていない珍しい品だとしたら?
三日月やまんばちゃんならノリノリで入るな。
「これに入るのは恥ずかしくて難しいが、主が俺のために作ってくれた気持ちはうれしい。
だからこれは記念として大事にさせてもらうよ」
ということでもう一個作ることになりました。
最新はツイッターに上げています
hitotose_961
PROGRESS控えめな性格の審神者と山姥切長義が仲良くなるまで。夏の話です。私の刀 かの刀を譲り受けたのは夏の始まりの頃だった。
日中の焼けるような暑さに、例年の事を思っては先をうんざりするような時分である。本丸中央にある広場の硬い土はフライパンのように熱されて、底の薄い靴で歩き回っていた刀剣たちが余りの暑さに軽快なステップを踏んで、それを見た畑当番のものがホースの先を潰して頭から水をかけてやるのを、私はなんとなく物珍しい気持ちで眺めていた。あの刀が現れた夏は、私がこの本丸に来てから初めての夏でもあった。
手で銃の形を作りながら、もう少しすると戦場で水鉄砲を撃てるんだぜと楽しそうに教えてくれたのは愛染で、ラムネの中身を空にかざしながら、楽しみだなぁとぼやいたのは蛍丸だった。そう言えば最近届いた通達にはそのように書かれていた。夏合宿、海の戦場。どことなく浮かれた文字列に酷く困惑したのを覚えている。だって最近まではずっと、時の政府から送られてくる文書はどこかピリピリとしたものを纏っていたから。
2833日中の焼けるような暑さに、例年の事を思っては先をうんざりするような時分である。本丸中央にある広場の硬い土はフライパンのように熱されて、底の薄い靴で歩き回っていた刀剣たちが余りの暑さに軽快なステップを踏んで、それを見た畑当番のものがホースの先を潰して頭から水をかけてやるのを、私はなんとなく物珍しい気持ちで眺めていた。あの刀が現れた夏は、私がこの本丸に来てから初めての夏でもあった。
手で銃の形を作りながら、もう少しすると戦場で水鉄砲を撃てるんだぜと楽しそうに教えてくれたのは愛染で、ラムネの中身を空にかざしながら、楽しみだなぁとぼやいたのは蛍丸だった。そう言えば最近届いた通達にはそのように書かれていた。夏合宿、海の戦場。どことなく浮かれた文字列に酷く困惑したのを覚えている。だって最近まではずっと、時の政府から送られてくる文書はどこかピリピリとしたものを纏っていたから。
くるす
PAST #11月11日はトイチ刀の日#11日11日なので11繋がりでトイチ刀をください
2021年に友人のゲスト本に寄稿した再録になります。
トイチ刀がわちゃっとほのぼのしてるだけ
トイチ刀かわいいよトイチ刀! 9
unknowntb140
DONE刀ミュ花影準拠。あの妙に波長が合うというか仕事と話が早そうな長谷部と長義ペアです。あの本丸には次郎ちゃんがいます!という気持ちを込めてカットインさせています。書けば出るっていうし(意味が違う) 8
hitotose_961
CAN’T MAKE監査官さんと初めての冬の話。冬を知らない監査官さんうちの元監査官殿は冬を知らないらしい。最近南泉の周りでもちきりの噂である。
最も、この精々100振りかそこらの刀と、人間が一人と、言葉を話す狐が数匹いるばかりの本丸において、噂というのは尾ひれはひれつく前に事実の確認が済んでしまうから、この話が本当のことだというのもまた誰もが知っていることだ。単刀直入に、南泉の腐れ縁もとい友人もといひっつき虫は冬を知らなかった。実際に何気なく聞いてみたところ『ああ、あれね。寒くて雪が降る季節』くらいの認識だった。『雪って綺麗だよね』とも言っていた。残念ながらこの本丸に降る雪は綺麗どころで済ませられる物量ではない。半分くらいは災害だという風に南泉は思っている。審神者が生まれも育ちも冬になれば人、車、電柱、家ありとあらゆる物が当たり前に埋まるくらいの豪雪地帯で生きてきたから感覚が麻痺しているだけで、決して今年はホワイトクリスマスかも知れないねとか呑気に言えるような気候ではない。就任初年の審神者がまるでトイレットペーパーかあるいはティッシュBOXを買い忘れた時のように『そうだ!除雪機買わなきゃいけないじゃん!』などと言ったから聞いていた初期刀がそんなものかと納得してしまっただけで、気を抜くと冗談でなく死人が出る。一年目を生き抜いた猛者どもに語り継がれる伝説の数々は決して誇張ではない凄みとリアリティがある。そんな本丸である。
2306最も、この精々100振りかそこらの刀と、人間が一人と、言葉を話す狐が数匹いるばかりの本丸において、噂というのは尾ひれはひれつく前に事実の確認が済んでしまうから、この話が本当のことだというのもまた誰もが知っていることだ。単刀直入に、南泉の腐れ縁もとい友人もといひっつき虫は冬を知らなかった。実際に何気なく聞いてみたところ『ああ、あれね。寒くて雪が降る季節』くらいの認識だった。『雪って綺麗だよね』とも言っていた。残念ながらこの本丸に降る雪は綺麗どころで済ませられる物量ではない。半分くらいは災害だという風に南泉は思っている。審神者が生まれも育ちも冬になれば人、車、電柱、家ありとあらゆる物が当たり前に埋まるくらいの豪雪地帯で生きてきたから感覚が麻痺しているだけで、決して今年はホワイトクリスマスかも知れないねとか呑気に言えるような気候ではない。就任初年の審神者がまるでトイレットペーパーかあるいはティッシュBOXを買い忘れた時のように『そうだ!除雪機買わなきゃいけないじゃん!』などと言ったから聞いていた初期刀がそんなものかと納得してしまっただけで、気を抜くと冗談でなく死人が出る。一年目を生き抜いた猛者どもに語り継がれる伝説の数々は決して誇張ではない凄みとリアリティがある。そんな本丸である。