yukisuke_sbgd
DONE「わたしの先生になって!」時空のキャスぐだ♀で猫の日ネタ! 猫の日というか猫耳尻尾ネタです! たのしかった!!!「たまにはこういうのもいいな」「何か言い訳はあるか」
「ございません……」
とんがり帽子と白いローブがトレードマークの駆け出し魔術師はうなだれていた。現在は帽子を膝に抱えているため、彼女の特徴のひとつでもある夕焼けのような赤毛がさらりと肩からこぼれ落ちる。
同時に目に入るのは、その赤毛と同じ色をした三角――彼女の頭部から生えているそれは、獣の耳のような形をしていた。
はあ、と。キャスターは大きくため息をついた。
その重々しい様子に、びくりとリツカの身体が震える。
「いいか嬢ちゃん。それは部分的な変身薬だ」
「うん……しってる……」
「そうかい、そいつぁ話が早いな」
リツカが縮こまりながら座っている、工房に設置された椅子。その目の前に立ち、彼女を見下ろしながら説教モードとなったキャスターの瞳は、苛烈に輝いている。
2419「ございません……」
とんがり帽子と白いローブがトレードマークの駆け出し魔術師はうなだれていた。現在は帽子を膝に抱えているため、彼女の特徴のひとつでもある夕焼けのような赤毛がさらりと肩からこぼれ落ちる。
同時に目に入るのは、その赤毛と同じ色をした三角――彼女の頭部から生えているそれは、獣の耳のような形をしていた。
はあ、と。キャスターは大きくため息をついた。
その重々しい様子に、びくりとリツカの身体が震える。
「いいか嬢ちゃん。それは部分的な変身薬だ」
「うん……しってる……」
「そうかい、そいつぁ話が早いな」
リツカが縮こまりながら座っている、工房に設置された椅子。その目の前に立ち、彼女を見下ろしながら説教モードとなったキャスターの瞳は、苛烈に輝いている。
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DONE弊社限パロシリーズ、キッチン・エミヤの番外編。夏なので!海です!海の家!!ずっと書きたかったの!! そして職質受けるキャスぐだ♀をずっとあたためていたので、ここで解放しました。職質かけてきたお巡りさんは雪介の趣味です。時間軸はキッチン・エミヤ3の春を越えた夏。トロピカルサマーなぐだちゃんとトロピカルサマーというよりもガラの悪いお兄さんになってしまったキャスニキの浜辺デートをお楽しみください。キッチン・エミヤ海の家編「はーい! ヤキソバ2つとかき氷2つですね!」
「イカ焼き3つ入りましたー! 生3つもってきまーす!」
「ご注文のたこ焼き大皿になります。ウーロン茶は――はい、失礼いたします!」
わいわいわい、がやがやがや。
そんな喧噪にも似た忙しさの中、色違いのアロハシャツを着た、まだ学生と思われる三人はつぎつぎとやってくる客の注文をとり、料理を配膳し、会計をしていく。
「はあ~~! やっぱり今日は大盛況ですね」
「すまないな。まさか、ここまでとは思わず……」
「いいんですよ、その分、バイト代はがっぽり頂きますんで!」
「それはもちろん」
ここは所謂『海の家』。
先週ようやく梅雨明けしたこの地域では、長期休みに入ったということもあり、砂浜や美しい海、そして波を求めた、若者から家族連れまで、さまざまな人々でごった返していた。
10405「イカ焼き3つ入りましたー! 生3つもってきまーす!」
「ご注文のたこ焼き大皿になります。ウーロン茶は――はい、失礼いたします!」
わいわいわい、がやがやがや。
そんな喧噪にも似た忙しさの中、色違いのアロハシャツを着た、まだ学生と思われる三人はつぎつぎとやってくる客の注文をとり、料理を配膳し、会計をしていく。
「はあ~~! やっぱり今日は大盛況ですね」
「すまないな。まさか、ここまでとは思わず……」
「いいんですよ、その分、バイト代はがっぽり頂きますんで!」
「それはもちろん」
ここは所謂『海の家』。
先週ようやく梅雨明けしたこの地域では、長期休みに入ったということもあり、砂浜や美しい海、そして波を求めた、若者から家族連れまで、さまざまな人々でごった返していた。
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DONE #クーぐだ子クー誕企画そしてもういっちょ!
微妙に2部6章のネタバレも含んでいるので注意です!
でもあの話を聞いて真っ先に思いついたのがこの話でした。話の内容的にはまだ1部の頃、駆け出しマスターをしていた時代のぐだ子ちゃんとそれをまだ保護者目線で見ているキャスニキのキャスぐだ♀です!
看病ふ、と。突然意識が浮上した。
この感覚を知っている、目が覚めるときの感覚だ。
そうだ、わたしは寝ていたんだ。
ようやくそのことに気付いて、そっと目を開ければ――不機嫌そうな顔をした、青い髪に赤い目のサーヴァントと目が合った。
「お、はよう、ございます」
「……おはよーさん」
よく眠れたかよ、と。続いて出てきた言葉がわたしに届く。言葉はわたしの身を案じてくれているようだったけれど、そのニュアンスはどうにも怒っているそれだ。
そして私は、どうして自分が寝ているのか、ということに思い当たった。
「もしかして、倒れた?」
「ああ。これまた盛大に、な」
ああーー。これは、これはやってしまった。そうとしか思えない。
3037この感覚を知っている、目が覚めるときの感覚だ。
そうだ、わたしは寝ていたんだ。
ようやくそのことに気付いて、そっと目を開ければ――不機嫌そうな顔をした、青い髪に赤い目のサーヴァントと目が合った。
「お、はよう、ございます」
「……おはよーさん」
よく眠れたかよ、と。続いて出てきた言葉がわたしに届く。言葉はわたしの身を案じてくれているようだったけれど、そのニュアンスはどうにも怒っているそれだ。
そして私は、どうして自分が寝ているのか、ということに思い当たった。
「もしかして、倒れた?」
「ああ。これまた盛大に、な」
ああーー。これは、これはやってしまった。そうとしか思えない。
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DONE #クーぐだ子クー誕企画兄貴、誕生日おめでとう! ぜんぜん祝えてないけどキャスぐだ♀だよ!
キャスの子供ができてしまって逃げてしまったぐだちゃんを追いかけてきたキャスニキのキャスぐだ♀です。なのでちょっとだけ子供が出てきます。特殊な設定なので、苦手な方はお気を付けください。なお、舞台設定は黒執事ぐらいの英国をイメージしてます。イメージだけでふんわりしてるので、ふんわり呼んで頂けますと助かります。
ぐだ子に逃げられたキャスニキの話とある小さな町に、歳若い娘が引っ越してきた。ごくごく普通のその娘は、ほどほどに人懐っこく、笑顔が魅力的で、分け隔てなく町の人間に話しかけるので、あっというまに馴染んだ。そんな彼女がワケありだとわかったのは、時間が経つにつれてその腹が膨らんできたからである。
どうやらこの町に来る前から孕んでいたようだが、娘は詳しいことは話さない。もしかしたら、娘に惹かれたこの町の男が手を出したのか、とも考えられたが、生まれた子供は娘にそっくりの赤毛に、この町には1人としていない赤い目をしていた。
しかしながら、子供が生まれる頃には娘は完全に町に馴染んでいたし、女手一つで子供を育てるその様子は苦労をしつつもこちらが見ていて微笑ましくなるほどのもので、町の人間でその娘に下手なことを言うような人間はいなかった。
13547どうやらこの町に来る前から孕んでいたようだが、娘は詳しいことは話さない。もしかしたら、娘に惹かれたこの町の男が手を出したのか、とも考えられたが、生まれた子供は娘にそっくりの赤毛に、この町には1人としていない赤い目をしていた。
しかしながら、子供が生まれる頃には娘は完全に町に馴染んでいたし、女手一つで子供を育てるその様子は苦労をしつつもこちらが見ていて微笑ましくなるほどのもので、町の人間でその娘に下手なことを言うような人間はいなかった。