さみぱん
DONE笹塚さんの誕生日のお話(のはず)9章クリスマス後からまだ続いてたやり取りが思わぬ方向に転がって…
初出:2022.4.30
笹さん誕生日おめでとう!
よろこぶ顔が見たくて 部屋の前で立ち止まった朝日奈がふうっとひとつ息を吐いた。何度来てもドアをノックする時が一番緊張する。部屋に居るだろうか。起きているだろうか。作業の邪魔ではないだろうか。返事はあるだろうか。
カギは、今日も開いているだろうか……。
「何やってんの」
前触れなくガチャと開いたドアの向こうから部屋の主が顔を出した。ドアを叩くための小さな拳は、中途半端な位置でその役割を終えてしまった。
まだノックもしていないのに何故わかったのだろう。
「足音ですぐわかる。入れば」
ビックリした顔の朝日奈と目が合ったまま、数秒見下ろしていた笹塚にはお見通しらしい。
「……おじゃまします」
ドアを押えたままの笹塚の横をすり抜けて部屋に入ると、同時にカチャリと鍵の落ちる音が背後から聞こえた。
7451カギは、今日も開いているだろうか……。
「何やってんの」
前触れなくガチャと開いたドアの向こうから部屋の主が顔を出した。ドアを叩くための小さな拳は、中途半端な位置でその役割を終えてしまった。
まだノックもしていないのに何故わかったのだろう。
「足音ですぐわかる。入れば」
ビックリした顔の朝日奈と目が合ったまま、数秒見下ろしていた笹塚にはお見通しらしい。
「……おじゃまします」
ドアを押えたままの笹塚の横をすり抜けて部屋に入ると、同時にカチャリと鍵の落ちる音が背後から聞こえた。
さみぱん
DONE2024年笹塚さんお誕生日おめでとう!!!X年後の笹唯ちゃん
朝日奈ちゃんのたくらみを聞いたときわたしは悶えました
初出:2024.4.30
とびきり甘いデザート(仮) ━━朝日奈の様子がどうもおかしい。
俺の誕生日だからと朝早くにやって来て、甲斐甲斐しく掃除をしたり料理をしたりしているのは物音や匂いで分かっていたけど。朝日奈の顔を見てから最後の音を決めるつもりだった曲を仕上げていたら、いつの間にか数時間が過ぎてしまっていた。
誕生日にライブも締切も打合せもなく一日オフというのは、仁科からのささやかなプレゼントなのだそうだ。おかげで何も気にせず作業に集中でき、当初考えていたものより遥かに満足のいく曲ができた。
その代償に不足してしまったものもある。腹の虫はうるさく鳴いて主張するし、それから、あいつの声もまだ聞いてない。
どちらも満たそうと覗いたキッチンで見かけたのは、所狭しと並んだ美味そうな料理たちと、スマホを握りしめ画面を凝視している後ろ姿だった。手元までは見えないが、ひたすらスクロールしては何かを調べているようで、こちらに気づく素振りもない。
2884俺の誕生日だからと朝早くにやって来て、甲斐甲斐しく掃除をしたり料理をしたりしているのは物音や匂いで分かっていたけど。朝日奈の顔を見てから最後の音を決めるつもりだった曲を仕上げていたら、いつの間にか数時間が過ぎてしまっていた。
誕生日にライブも締切も打合せもなく一日オフというのは、仁科からのささやかなプレゼントなのだそうだ。おかげで何も気にせず作業に集中でき、当初考えていたものより遥かに満足のいく曲ができた。
その代償に不足してしまったものもある。腹の虫はうるさく鳴いて主張するし、それから、あいつの声もまだ聞いてない。
どちらも満たそうと覗いたキッチンで見かけたのは、所狭しと並んだ美味そうな料理たちと、スマホを握りしめ画面を凝視している後ろ姿だった。手元までは見えないが、ひたすらスクロールしては何かを調べているようで、こちらに気づく素振りもない。
ma_yaneko
DONE【お題】祝福【CP】浮唯
ある春の日の一幕。
企画開催おめでとうございます!
(気になる点があったので再度投稿します。
読んでくださった方ありがとうございました)
ご縁がありましたらよろしくお願いします。
台詞改変等はご自由にどうぞ。
祝福あるの日の夕暮れ時、朝日奈は花響学園でグランツとの合同練習を終え、一人あるところに向かっていた。
(まぁ、会えなかったらその時はその時だよね)
練習を終えた直後でもあり、いつになく気分は高揚していた。
すっかり行き慣れた場所でもあった。ここにくると何故か不思議とホッとする。
ふと甘い香りがし、一瞬強い風が吹き、髪をおさえた。
「朝日奈さん?」
名前を呼ばれた瞬間、とくんと胸が大きく跳ね上がった。
御門は少し驚き、同時に微笑を浮かべている。
「またお会いしましたね。今日も練習ですか?」
「はい」
「そうでしたか。相変わらず精が出てますね。私も丁度帰る途中でした。
まだ時間があるなら駅まで、少し話しませんか?」
・
・
・
目黒川の桜並木通りを二人並んで歩いていた。
1287(まぁ、会えなかったらその時はその時だよね)
練習を終えた直後でもあり、いつになく気分は高揚していた。
すっかり行き慣れた場所でもあった。ここにくると何故か不思議とホッとする。
ふと甘い香りがし、一瞬強い風が吹き、髪をおさえた。
「朝日奈さん?」
名前を呼ばれた瞬間、とくんと胸が大きく跳ね上がった。
御門は少し驚き、同時に微笑を浮かべている。
「またお会いしましたね。今日も練習ですか?」
「はい」
「そうでしたか。相変わらず精が出てますね。私も丁度帰る途中でした。
まだ時間があるなら駅まで、少し話しませんか?」
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目黒川の桜並木通りを二人並んで歩いていた。
こんぺいとう
DOODLE朔唯 : ……君と……君と二人なら※ 朔夜カドストネタバレあり
式後の二人
昔もらったブーケに、もう一度誓う話
朔唯Webオンリー時のネップリ再掲
あの日、君がくれた幸せを「終わったね~…でも、まだ夢の中にいるみたい」
本人の言うとおり、未だどことなく夢見心地な彼女の声音。彼女の言うことも分からなくはない。あんなにも華やかで、煌めいて、幸せを具現化したような時間。まさか自分が、しかも彼女の隣でそれを体験するとは思ってもみなかった。自分でも、柄にもなく浮き足立っているのが分かる。
「いやー、緊張したなー…コンサートより緊張したかも」
「君が?あんなに楽しそうにしてたのに」
「そりゃあ、もちろん楽しかったけど…おそらくたぶんきっと、一生に一度の晴れ舞台だよ?緊張もするよー」
「……」
冗談冗談、と彼女が悪戯っぽく口の端を上げて笑う。
「断じて絶対間違いなく、最初で最後の晴れ舞台だよ。……朔夜も、そうだと嬉しいな」
2557本人の言うとおり、未だどことなく夢見心地な彼女の声音。彼女の言うことも分からなくはない。あんなにも華やかで、煌めいて、幸せを具現化したような時間。まさか自分が、しかも彼女の隣でそれを体験するとは思ってもみなかった。自分でも、柄にもなく浮き足立っているのが分かる。
「いやー、緊張したなー…コンサートより緊張したかも」
「君が?あんなに楽しそうにしてたのに」
「そりゃあ、もちろん楽しかったけど…おそらくたぶんきっと、一生に一度の晴れ舞台だよ?緊張もするよー」
「……」
冗談冗談、と彼女が悪戯っぽく口の端を上げて笑う。
「断じて絶対間違いなく、最初で最後の晴れ舞台だよ。……朔夜も、そうだと嬉しいな」
tomoki_kocho
MENU星明り3用桐唯アンソロジー準備号ネップリサンプルと予約番号です
※本文は必ず『小冊子印刷/する、右とじ』に設定して下さい!
表紙除く40ページ、桐唯意識調査アンケート結果、執筆者10名による小説、漫画、
ぬりえ、間違い探しなどバラエティ豊かな冊子です!
⚠プリント代は約500円ほどかかりますのでご了承ください
三枚目は岩永さんご自身によるぬりえの作例です!ご参考に! 3
ma_yaneko
SPOILERメインストーリー(7章)と浮葉さま個別ストーリーについてです。私のイチオシストーリー(浮葉さまについて語りたい)メインスト7章
ついにきた!
浮葉さま〜〜〜。
初見から気になっていたキャラだったので
非常に楽しみにしてました。
(先輩ポジ、クラリネット奏者にもホイホイ)
※以下ややネタバレあり
未読の方はお気をつけて。
感情のまま書いてますので、口調など色々とご容赦下さい🙇♀️
当時のことを思い出しながら、最近改めて読み直しました。
コンミスと浮葉さまの出会いがかなりロマンチック。
しかもアニメーション!!
(香坂先輩とのやりとりも好き)
アニメでやって欲しい。
一瞬で落ちる。
源一郎との掛け合いも毎回面白いし、こけら落としの公演にも参加決定。
衣装合わせも完璧(麗しい)
このまま浮葉さまもスタオケに入る
入るよね!やった〜。これからスタオケはもっと盛り上がる、浮葉さま入団めちゃくちゃ嬉しい!!
944ついにきた!
浮葉さま〜〜〜。
初見から気になっていたキャラだったので
非常に楽しみにしてました。
(先輩ポジ、クラリネット奏者にもホイホイ)
※以下ややネタバレあり
未読の方はお気をつけて。
感情のまま書いてますので、口調など色々とご容赦下さい🙇♀️
当時のことを思い出しながら、最近改めて読み直しました。
コンミスと浮葉さまの出会いがかなりロマンチック。
しかもアニメーション!!
(香坂先輩とのやりとりも好き)
アニメでやって欲しい。
一瞬で落ちる。
源一郎との掛け合いも毎回面白いし、こけら落としの公演にも参加決定。
衣装合わせも完璧(麗しい)
このまま浮葉さまもスタオケに入る
入るよね!やった〜。これからスタオケはもっと盛り上がる、浮葉さま入団めちゃくちゃ嬉しい!!
ma_yaneko
SPOILERお題で書いてみました。感情のまま書いたので、
読みにくい箇所などご容赦ください。
私のイチオシストーリー(凛くんについて語りたい)凛くん個別スト
※ほんのりネタバレあり
凛くん、実は最初はそこまで気になっていませんでした。
ジャンル問わず年下キャラには興味がなかったのです。もっぱら年上好みでした。
ですが、とある方の二次創作を見てから魅力に気づき、すっかりハマりました。
自分でもちょっとお話し書いたりもしました(さりげなく宣伝)
最初は(メインスト読む前)ただのわがままな可愛い小悪魔アイドルキャラかなと思ってました(ごめんなさい🙇♀️)
高いプロ意識と常に向上心を持ち続ける努力家。
困難や葛藤と常に向き合い、それでも折れずに前に進もうとする姿は本当にかっこいいです。尊敬の値です。
どうやらスタオケの好感度、凛くんがダントツ一番です。
そして…今更気づいたんですが
633※ほんのりネタバレあり
凛くん、実は最初はそこまで気になっていませんでした。
ジャンル問わず年下キャラには興味がなかったのです。もっぱら年上好みでした。
ですが、とある方の二次創作を見てから魅力に気づき、すっかりハマりました。
自分でもちょっとお話し書いたりもしました(さりげなく宣伝)
最初は(メインスト読む前)ただのわがままな可愛い小悪魔アイドルキャラかなと思ってました(ごめんなさい🙇♀️)
高いプロ意識と常に向上心を持ち続ける努力家。
困難や葛藤と常に向き合い、それでも折れずに前に進もうとする姿は本当にかっこいいです。尊敬の値です。
どうやらスタオケの好感度、凛くんがダントツ一番です。
そして…今更気づいたんですが
はな-hana-
DONE明けましておめでとうございます!本年もどうぞよろしくお願い致します😊年始から、起きて1時間布団でごろごろという贅沢をしてしまった😆TLが賑やかで楽しくてついつい!
そんなわけで書き初め唯ちゃん🌄
ここから色んな機能使って、今年も楽しくお絵かきするぞー🙌
hnsimi7
INFO1/28レゾハ発行予定、朝日奈唯受ピアスアンソロ『Hole.』表紙とサンプルです。朝日奈がピアスを開けるお話を集めたアンソロを出します。
詳細は画像をご確認ください。(執筆者の方への直接のお問い合わせはご遠慮ください)
よろしくお願いいたします。
A5判コピー本・全年齢・本文48P・会場価格¥600 4
hnsimi7
INFO1/28Resonating Harmony内にて頒布予定の銀唯新刊。朝日奈がモブと結婚して別れて子供だけいる設定のX年後ネタです。※設定上オリジナルキャラクター(朝日奈の娘)が出てくるのでご注意ください。
今回やすこさんに小説既作2篇の寄稿をお願いしております。
A5/全年齢/本文34P(内寄稿分11P)/会場価格¥500予定 12
あもり
PAST先日のたかやま先生ぴくちゃ~日向南ズが空港だったこと、自分が同人誌に書きおろし収録した日向南のふたりの話の舞台も空港で、おまけに「これからの始まりにワクワクするふたり」だったよなあと…。終わりに向けての書き下ろし絵が日向南の2人が空港だったこと、たまたまの巡りあわせですがぐっと来たので期間限定で再録します。当時お手に取っていただいた方、そして今から読む方もありがとうございました!ホームスタート、隣には 窓の下、鮮やかな夕日が静かに夜へ落ちていく。小さい窓に張り付いている幼馴染の肩越しにその光を見たとき、ああ僕らは故郷を出ていくんだと実感した。
***
やっとのことで地元の空港のチェックインカウンターに辿り着いたのは、予定時間ぎりぎりのことだった。いざ出発するとなったらどこから聞きつけてきたのか、高校の同級生やら近所のお好み焼き屋のおばさんやらであっという間にわいわいと取り囲まれて、遠慮なく別れを惜しんでくれた。といっても本拠地は相変わらず日向南だというんだけど、みんな勘違いしてないかこれ。そのうち単位交換ではなくて転校したという話に切り替わってそう、というか後半そんな感じで近所のおじさんに言われた。ただもう説明する回数が多すぎたので最後の方の対応はもう拓斗にやや放り投げてしまった。
2047***
やっとのことで地元の空港のチェックインカウンターに辿り着いたのは、予定時間ぎりぎりのことだった。いざ出発するとなったらどこから聞きつけてきたのか、高校の同級生やら近所のお好み焼き屋のおばさんやらであっという間にわいわいと取り囲まれて、遠慮なく別れを惜しんでくれた。といっても本拠地は相変わらず日向南だというんだけど、みんな勘違いしてないかこれ。そのうち単位交換ではなくて転校したという話に切り替わってそう、というか後半そんな感じで近所のおじさんに言われた。ただもう説明する回数が多すぎたので最後の方の対応はもう拓斗にやや放り投げてしまった。
tomoki_kocho
INFO桐唯アンソロジー企画立ち上げのお知らせです!まだ決まってないことも多いですし、主催をやるのはかなり不安もありますが精一杯努めますのでよろしくお願いします!
なお、執筆のお願いは星明かり2終了後より少しずつ伺っていきます。
もしお声がけさせて頂きました際は何卒よろしくお願いします。
tomoki_kocho
DONEじゃにえじぷち、桐ケ谷BDカウントダウン企画に寄せたお祝い漫画3Pです。X年後、付き合ってる桐唯ベースの桐ケ谷と母の会話。お祝いが高じて誕生日というよりプロポーズなお話になってます💦色々と捏造激しい点はご容赦下さい。 3
hnsimi7
INFO銀唯『この恋はままならぬ』卒業と同時に告白したものの銀河に避けられ始めてしまった朝日奈の元に、銀河によく似たぬいぐるみが現れます。ノノさんもちょっと出ます。
全年齢/本文46P/通頒価格¥750
通頒サイト:ピコ通販
https://order.pico2.jp/hnsimi7/ 8
こんぺいとう
DONE三唯 : 「俺はコンミスが悪いと思う」「~~~っ、なんで竜崎まで知ってるんだよ!!」蒼色の五線譜、開催おめでとうございます✨
短い上に会話のみですが、楽しんでいただけたら幸いです💕
一応、続きを考えているので、明日間に合えばいいな…!!
2023/09/23
告白「朝日奈さん」
「?改まって…どうかした?」
「あの、さ…」
「俺と……付き合ってもらえませんか?」
「?もちろんいいよ!」
「…え?」
「明日…の放課後は練習室予約してるから、明後日はどうかな?」
「…………え?」
「それで……どこに付き合うの?」
「………………え?」
「?」
「ちょ、ちょっと待って……朝日奈さん!!」
「…へ?」
「あの、付き合うって買い出しとかじゃなくて!!」
「買い出しじゃなくて……?」
「その、俺は…朝日奈さんのことが…」
「…三上くんは、私が……?………!!」
「ああああのっ…み、みかみくん!!」
「……なに」
「わわわわたしのこと、すき…なの…?」
「っ、……そう、だよ。俺は、朝日奈さんが……好き」
「そ、そっか…!!……へへ」
443「?改まって…どうかした?」
「あの、さ…」
「俺と……付き合ってもらえませんか?」
「?もちろんいいよ!」
「…え?」
「明日…の放課後は練習室予約してるから、明後日はどうかな?」
「…………え?」
「それで……どこに付き合うの?」
「………………え?」
「?」
「ちょ、ちょっと待って……朝日奈さん!!」
「…へ?」
「あの、付き合うって買い出しとかじゃなくて!!」
「買い出しじゃなくて……?」
「その、俺は…朝日奈さんのことが…」
「…三上くんは、私が……?………!!」
「ああああのっ…み、みかみくん!!」
「……なに」
「わわわわたしのこと、すき…なの…?」
「っ、……そう、だよ。俺は、朝日奈さんが……好き」
「そ、そっか…!!……へへ」
こんぺいとう
DONE三唯 : 三上くんの不幸体質と唯ちゃんのポジティブシンキング三上くん、お誕生日おめでとう!!
ほぼ初書きですが、楽しかった!
2023/09/17
Singin' in the Rain辿り着いた軒先で、蒼司は恨みがましく突如泣き出した空を見上げた。
いや、恨むべきは空ではなく、自身の不幸体質のほうか。
今日の自身に起きたことは、我ながらなかなかに酷かったと蒼司は思う。
観たかった映画は機材トラブルで上映休止、食べに行こうと考えていた店は三軒が定休日、やっと入れた店も料理が届くまでに40分以上掛かった上に注文した料理と違うものが届けられた。
そして、公園をまったり散歩しよう…と歩き始めた矢先に、この通り雨である。
酷かった、とは思うが、不本意にもこういうことはよく起こる身の上である。
いつもなら、またか…で終わる、はずだった。いつもなら。
だが、“今日”は違う。何故よりにもよって“今日”なのか。
1295いや、恨むべきは空ではなく、自身の不幸体質のほうか。
今日の自身に起きたことは、我ながらなかなかに酷かったと蒼司は思う。
観たかった映画は機材トラブルで上映休止、食べに行こうと考えていた店は三軒が定休日、やっと入れた店も料理が届くまでに40分以上掛かった上に注文した料理と違うものが届けられた。
そして、公園をまったり散歩しよう…と歩き始めた矢先に、この通り雨である。
酷かった、とは思うが、不本意にもこういうことはよく起こる身の上である。
いつもなら、またか…で終わる、はずだった。いつもなら。
だが、“今日”は違う。何故よりにもよって“今日”なのか。
こんぺいとう
DONEスタオケ現三年生組 :【花火】朔夜・竜崎・赤羽・三上・鷲上+唯で花火
昔、フリドロ企画でめちゃくちゃかわいい唯ちゃんのイラストに書かせていただいた作品の加筆修正版です!
二年生組(当時)のわちゃわちゃが書きたかった 笑
※ 時系列無視の謎時空で、彼らが二年生時の夏のお話です
『星明かりMarch』開催ありがとうございます✨
2023/09/16
花火庭に出ると、そこにいた全ての視線が自ずと朔夜のほうを向いた。
竜崎、三上、赤羽、鷲上。
寮生活のため、夏休みだというのにほぼ毎日誰かしらと顔を合わせている、というくらい見慣れに見慣れた顔ぶれ。
しかし、その中に、ここに呼びつけた張本人の姿はなかった。
「あれ、九条1人?朝日奈さんは?」
二人一緒に現れると思っていたらしい赤羽がキョロキョロと辺りを見回す。
「知らない…というか、何で一緒にいる前提なんだ…」
「九条も朝日奈からの連絡で、ここに来たんだろう?全く…自分から呼びつけておいて遅れるとは…!!」
竜崎が携帯の画面を覗きこみながら、眉間に皺を寄せて憤慨している。
時刻は17時05分。
朝日奈からのマインで指定された時刻より、既に5分が経過していた。
2126竜崎、三上、赤羽、鷲上。
寮生活のため、夏休みだというのにほぼ毎日誰かしらと顔を合わせている、というくらい見慣れに見慣れた顔ぶれ。
しかし、その中に、ここに呼びつけた張本人の姿はなかった。
「あれ、九条1人?朝日奈さんは?」
二人一緒に現れると思っていたらしい赤羽がキョロキョロと辺りを見回す。
「知らない…というか、何で一緒にいる前提なんだ…」
「九条も朝日奈からの連絡で、ここに来たんだろう?全く…自分から呼びつけておいて遅れるとは…!!」
竜崎が携帯の画面を覗きこみながら、眉間に皺を寄せて憤慨している。
時刻は17時05分。
朝日奈からのマインで指定された時刻より、既に5分が経過していた。