気づかれてしまった想い星とアベンチュリンは、偶然入った部屋で突然ドアが閉まってしまい、動揺した。
どうすればいいのかとドアに近づいたその時、部屋のスピーカーから聞き覚えのある声が響いた。
「やっほー!芦毛ちゃん、孔雀ちゃ〜ん♪ 花火だよぉ〜!お二人さん、そこから出たいよね?」
「この部屋から出るには~、ズバリ!お互いに好きって気持ちが必要なの!両思いならカギが開くんだって♪」
「えっ…!?」星は驚きのあまり目を見開いた。隣を見ると、アベンチュリンも同様に困惑しているが、少し照れたような表情をしている。
「両思い…?」アベンチュリンは少しばかり落ち着かない様子で呟いたが、すぐに頭を振って、冗談めかして笑った。「まぁ、僕たちはそうじゃないから、ここに閉じ込められたままかもね。」
星はその言葉に一瞬胸が痛んだが、言い返す前にドアが「カチッ」と音を立てて開いた。
「えっ…なんで…?」驚いてドアの方を見る星。しかし、すぐに気づいてしまう。これで、彼女がアベンチュリンのことを好きだということがバレてしまったのだ。
スピーカーの向こうから花火の声がクスクスと笑い声を漏らす。「お二人さーん、がんばってねぇ~!」
「星…ちゃん?」アベンチュリンは呆然とした表情で星を見つめたが、次の瞬間には優しい笑みを浮かべ、彼女の頬をそっと撫でた。「僕も、星ちゃんのこと大好きだよ。」
その言葉に星は顔を真っ赤にしてうつむくが、アベンチュリンは優しく彼女を抱きしめ、そっと囁いた。
「両想いで嬉しいよ、星ちゃん。」
星は戸惑いながらも彼の腕の中に身を預け、静かに彼の温もりを感じていた。閉じ込められた部屋で、二人はついにお互いの気持ちを伝え合い、抱きしめ合うことができたのだった。