年明け餅つきin城の庭カラ←プラ(片想い)
⚠
プ→プライド
カ→カラム
ア→アラン
エ→エリック
蒼→アーサー
プ「カラム先輩はお替りもこし餡ですか?」
カ「ええさすがプライド様が御用達の餡子はとても美味しいですので頂いています」
プ「きな粉掛けませんか?きな粉と餡子とても合うと思うんです!このきな粉もとても美味しいきな粉なんです」
カ「それはとてもいい案ですね。合わせて頂きます」
プ「私が掛けますね!」
突然の突風が吹いた。
プ「きゃー!!カラム先輩!!」
カ「大丈夫ですよ。お気になさらず」
プ「すみません風が!?カラム先輩にきな粉が掛かってしまって!!」
カ「外ですので仕方ないですよ。汚れる前提で来ていますから本当に大丈夫です。私よりプライド様は掛かりませんでしたか?」
プ「わ、私は大丈夫です。風上……でしたから」
カ「それなら良かったです。今日は一層お似合いの麗しいお召し物ですので、汚していたら大変です」
プ「あああありがとうございます…カラム先輩も……とてもかっこいいです」
カ「ふふっありがとうございます、プライド様」
ううっ……やっぱりお世辞だと思われてる……。
プ「あの皿を置いてこちらに来て貰えますか?」
カ「え?あ、はい……」
カラム先輩を連れてきたのは机から離れた場所。風の向きを確認し誰の邪魔にもならない場所。
プ「失礼します」
カ「プ、プライド様!?」
カラム先輩のきな粉塗れになった服をパタパタと手でほろう。
プ「叩いて取れるのは少しだけですが付きっ放しよりはいいかと思いまして……」
カ「プライド様にそんな事をして貰うわけには」
プ「私のせいですので!」
半分以上はどさくさに紛れてカラム先輩に触れたいだけである。汚れてもとカラム先輩は言ったが、結構な品物だと触って確信した。
やはり後でクリーニング代は出そう。
ペシペシと叩いていると「あの、そろそろ大丈夫ですので」と言われ顔を上げれば至近距離にカラム先輩の顔が!
プ「す、すみません夢中になっていました!」
カ「いえ、本当にお気になさらず。クリーニング代とかもよろしいので。本当に……」
プ「うっ…はい……」
思考を読まれ顔がどんどん赤くなる。
カ「では一つだけお願いします」
プ「は、はい!」
カ「私の皿にまたきな粉を盛って頂けますか?」
プ「は、はい!!ありがとうございます!!」
片想いプラ様頑張りました!完
ア「よぉ見てたぜ!」
カ「アラン」
ア「きな粉塗れになってよかったな」
カ「別に良かったとは思ってないが?」
ア「わはは、そうかそうか」
カ「背中を叩くな。きな粉が飛ぶだろ」
ア「きな粉と餡子って美味そうだな。そうだ!」
カ「却下だ」
ア「何も言ってないぞ」
カ「お前が何を言いたいかは分かる」
ア「いや〜、違うかも知んないぞ〜」
カ「どうせ食べさせろ、とかだろ」
ア「いやいやそんなことは言わん」
カ「ならなんだ?」
ア「プライドちゃんのオススメがきな粉でカラムの好きなのがこし餡。なら俺のオススメ納豆もそこにブレンドを──」
カ「するかッ!!」
ア「えー、ほらやったら美味しかもしんねぇじゃん?きな粉も納豆も元は同じだし、小豆も豆類だし、砂糖醤油もあるし、甘じょっぱい糸が引いたらそれはそれで美味いかも??」
カ「気持ち悪い事を言うな!元が同じだろうと何だろうと糸を引くきな粉や餡子など想像もしたくない!」
ア「えー」
カ「まずはあそこにある砂糖を自分の納豆に入れて食べてから物を言え!」
ア「いや、俺は醤油がいい」
カ「自分が食べたくないものを人に勧めるな!」
エ「まあまあアラン先輩、納豆に混ぜるのでしたら大根おろしにしましょう。さっき取って来たのありますからどうぞ」
ア「おお!納豆に大根おろしは美味そうだ!これは頂き!!」
蒼「海苔もありますんで!カラム先輩もどうぞ。巻くと手で食べやすくなります」
カ「ん、ありがとうアーサー」
ア「いやいやきな粉と餡子に海苔も可笑しいだろ」
カ「納豆と言われる前なら断っていたが、今は些細な事だ」
ア「何だよ、納豆は伝統的な食材だろ」
カ「合わせる物が可笑しいって話だ!」
エ「あはは、カラム先輩も食べますか?納豆おろし海苔巻き。美味しいですよ」
カ「ああ、これを食べた後に貰おう」
蒼「あーーー!!ハリソンさん、お雑煮の餅でも飲み込んだら駄目と言いましたよね!噛んでください!噛みやすいように細くしてるんですから」
ハ「問題ない」
蒼「大問題です!喉に詰まったらどうすんですか!!」
ハ「そんなは失敗はしない」
蒼「喉詰まらせた全員がそう言うんです!!」
カ「うん、エリックの作ってくれたおろし納豆海苔巻きは美味いな。ありがとう」
エ「ですよね!良かったです!」
ア「じゃそこに磯辺は!?」
カ「絶対に美味いと決まっているだろ!」
エ「では作ってきますね〜」
カ「私も行こう」
ア「あ!そこに辛子、いやワサビを入れたらどうだ?」
エ「ありますかね?」
ア「用意してもらおうぜ」
カ「アラン、図々しくし過ぎだ」
カ「本当に用意してもらうとは……」
エ「しかも目の前で擦って貰うなんて初めての経験ですよ……」
カ「プライド様が許されたとはいえ、もっと遠慮をしろ!」
ア「あはは。まーまー食おうぜ。鮮度命だろ?」
カ「ああ、そうだな」
エ「楽しみです!」
アカエ「「「〜〜〜っ」」」
用意してもらったワサビが思った以上に効きすぎて鼻が痛くて涙目になる3人が見たいです!!
賑やかに完。
セドティ(おまけ)
「で、みんなで食べたんです。あなた以外と」
「それはすまなかった。まだ帰れなくてな。私もそちらにいたら何よりも優先に参加をしたというのに残念だ」
「本当です!賑やかで楽しかったんですからね!杵と臼でのつきたてのお餅なんて今日位しか食べれないんですからね!」
「ああ、なんて運が悪かった」
「ですので……」
「ん?」
「来年もやることにしますから日程合わせます!その日は絶対に絶対に絶対に、予定空けててくださいよ!!」
「……ああ、約束しよう」
「約束ですから、忘れてはいけませんよ!」
「ああ、大丈夫だ。絶対に忘れない!!」
「あとつきたてではありませんが、乾燥させたお餅がありますから帰ってきたら“あられ”にします!」
「それはティアラのお手製か?」
「……パティシエのお手製がいいですか?」
「いや、ティアラのお手製がいい!!」
「なら早く帰ってきてください!!」
セドティ難しいな……