Parallel Blue Chronicleそろそろと前を歩いていた銀色が、不意に道を踏み外し、そのまま地上へと落下していった。本日五度目である。
下を覗き込むわけにもいかず、ジュンは引き続き倒木でできた長い道を恐る恐る進んでいく。先ほどから、二股に分かれている箇所が鬼門なのだ。右に進んでも左に進んでも、どうしてか行き過ぎて、そのまま足を踏み外してしまう。右に進もうが左に進もうが、ゴールは同じであると言うのに。
三度目の正直、左を選んだ。
「あ」
敢え無く足を踏み外し、三メートルほどの高さから落下する。
のん気に待ち構えていたナツキの視線が、落下から着地までを律儀に見届けた。
「……ダメだ」
「どうしてだろうね……?」
ため息を吐くと、さすがのナツキもうんざりしたようにつぶやく。
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