容彩祭、閑話休題「トーマ」
「あっ若!お勤めご苦労様です。こんな所でどうされたんですか?」
「何、少し休憩をしに来たのと…恋人と祭りをまわりたいと思って。悪かったかい?」
「悪くはないですけど…ッ恥ずかしいことを平然と言わないで下さいよ」
「ふふっ照れてるお前を見るのは面白い」
「俺は!面白くないです!」
「はいはい。ところで、祭りは楽しんでるかい?」
「えぇ、お陰さまで。様々な娯楽小説に吟遊詩人の詩…稲妻にいてまたモンドの詩がきけるなんて思わなかったです。」
「そうか…喜んで貰えて良かった」
「…不躾ながらお伺いしますが…その、モンドから吟遊詩人を招待しようと提案したのはもしかして若なんですか?」
「おや、意外に早く気づいたね。大した事ではないからずっと黙っていようと思っていたけど、早々にバレるとは思わなかったよ」
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