もしもしかめよかめさんよ初めて会ったときの印象は、ものすごく失礼な男だな、というものだった。
「お前、足遅いなぁ!」
「何ですかあなたいきなり」
乱数の友達だと名乗るこの男。いかにも兎の獣人らしく耳を生やし、ぴょこぴょこちょこまかとまぁよく動く。亀の獣人である僕と歩幅が合うわけが当然なくて、しばらく歩いた後に冒頭の台詞に至った。
まぁいつも言われ慣れているし、そういう人種なのだからしょうがないではないか。それでもやっぱりムカついて言い返すと、不思議そうに男は首を傾げた。
「何で怒ってんだ?つーかそんなに歩くの遅いんだよ。体調悪いのか?腹でも痛いとか?」
「は?」
「あっはっは!帝統面白いねぇ!そっか、帝統は見たことなかったんだね、幻太郎は亀の獣人なんだよ!」
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