最高の友達ライオスとカブルーはかなり親しい友人関係である。
どのぐらいかと言われればキスすることも憚らないほどに仲が良い。
大人となった今でも飴の置き場は互いの口内だし、付け過ぎたリップを分け合う。
しかしそれ以上の線は越えていない。お互いに彼女がいたこともあれば会わないことも連絡を取らない時期が長くあったりもする。それにお互いに話さないこともあったり。
だから友達と思っている。
「あれ、ライオス」
下着一枚でライオス宅を闊歩してたカブルーがふと口紅を見つけて手に取る。
「彼女いるんだ?」
取り出してみてみれば淡い色。
「いるけど……あぁそれか」
ひょいっとカブルーから取り上げてスマホをいじる。
「彼女に?」
「無くしたと言ってたんだよ」
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