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    人生二週目
    レオナ女
    ヴィルレオ
    レオナ芸能界

    俺は人生二週目だ。
    俺は自殺したのだ。卒業後の王宮での暮らしに耐えられずにいたのだった。婚約前だった。レオナは珊瑚の海の王様との結婚予定だった。向こうの国の一目惚れらしい。俺には拒否権もなく、ずっと好きだったやつとも一緒になることも出来なかったのだ。あの世界線のあいつはどんな顔をしてるんだろうだなんて考えていた。俺を追って後追いなんて柄じゃねぇ、仕事だってあるんだ。きっとすぐに新しいやつでも見つけるだろう。少し気がかりなこともあったが、2度目のレオナ・キングスカラーは気にしないことにした。とにかく、この王宮から逃れることだけを考えよう。レオナの今の年齢は8歳、それにプラス21の精神年齢だ。昔は隠すのも苦労していた。だが、そう全てを隠せる訳もなく、年齢にもよらず大人な態度に周りの大人は皆気味悪がっていたのだった。

    レオナのユニーク魔法が発現した時、王宮の一室に閉じ込められた。10歳の頃だった。この頃は母からの暴力が特に酷かった時だ。服から見えないところはアザだらけだった。1度目の人生では家族のほとんど、王宮のものも知らなかったのだった。レオナは前の人生のようにただ耐えるのではなく、兄のファレナに泣きつくようにしたのだ。シスコンなファレナは俺を守るようにしていたのだった。使えるもんは全て使ってやるこれがレオナのモットーだ。父は母と離させる措置をとると言ってレオナを王宮の一室に閉じ込めた。魔法も使えないようにしていた。これはユニーク魔法を発動させないためだった。おそらく、それらしい事を言って様子を見るのだろう。だが、今のレオナにとってこれは容易に外せるものだった。そんなことは父親も使用人も、誰も誰も知らない。前の人生のレオナは1年間孤独の中で過ごした。使用人は3食のご飯を持ってくるだけでそれ以外は入って来ない。ただの11歳の子供ならたえられないだろう。だが、今のレオナにとっては違った。誰にも邪魔されずに本を読めるのだ。半年たったある日レオナは魔法薬を作ろうと思い外へ出た。施錠は簡単に解除できたので、認識阻害魔法でベットの上で自分が寝ているように見せた。それから街に出たのだ。レオナが欲しかった魔法薬はなかなか支給されるもので作るのは困難だった。

    「あの君、少し時間いいかな?」

    知らないおっさんが話しかけてきたのだ。レオナは無視をしていても良かったが、珍しかったので相手にしてやることにしたのだ。

    「なんですか、」

    レオナはフードを深く被って答えた。男は胸ポケットから名刺を出した。

    「芸能界に興味無いかな?」

    渡された名刺を見てから男の顔を見た。男はレオナの返事をニコニコとしながら待っていた。

    「お話聞かせて貰ってもいいですか?」

    レオナはそう答えると男は少し安心したように笑った。前と同じ人生を歩むのはつまらないから芸能界に入るのもいいかもしれないと思ったのだ。レオナは男の後ろを歩いてカフェに入って色々、契約の話をした。

    王宮にこっそり戻ったレオナは部屋で父に手紙を書いた。芸能界に入りたいという内容だった。レオナは書き終えるとすぐに使用人に渡した。それから1時間くらいたってから父が入ってきて20歳まで売れなかったらやめろと言ってきたのだ。レオナはその日中に部屋から開放された。

    それから少ししてCMに出るとあの美少女は誰だと話題に昇った。そして、次のドラマ出演が決定したのだった。

    「お前誰?」

    見たことあった。前世でこんな子供に会った記憶などない。だがアメジストの瞳がメラメラと萌えている顔に見覚えがあったのだ。

    「あなたアタシのこと知らないの!?」

    信じられないといったような顔だった。

    「ヴィル・シェーンハイト、か?」

    レオナは恐る恐る尋ねると満足そうに笑って頷いた。こいつはこんな子供の頃から役者として活動していたのか。

    「あなたは、あのCMの子よね?お芝居は出たことある?」

    とても興味津々だと言った様子で尋ねてきた。その後も何度もしつこく付きまとうように隣をちょろちょろとしていた。

    この日の気温は少し低かった。そう、獣人族のレオナにとってとてもとても寒かったのだった。レオナは黙ってベンチに座っていると、ヴィルが隣に座って顔を覗きこんだ。

    「もしかして、寒いの?」

    レオナは軽く頷くとヴィルは自分の上着を被せてくれた。レオナは少し驚いて顔を上げた。懐かしいヴィルの匂いがした。レオナはヴィルの肩に体を預けた。

    「ぇ!?」

    この行動にはさすがのヴィルも驚いていた。ヴィルは恐る恐る、耳を撫でた。そしてキラキラとした顔で

    「ふわふわしてる!」

    そう子供らしく言ったのだ。その光景を見ていたスタッフがこっそり写真を撮っていた。そしてこのシーンも増やそう!そう言って急遽増えたのだ。もちろんこのドラマのこのシーンは後に大バズりすることになった。









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