ふんふ〜ん、と鼻歌を歌いながら俺は出かける準備をしていた。
「えーっと…服装よし、ヘアセットよし、武器よし、笑顔も……よし!」
鏡に向かって笑顔を作るとラベンダーのような髪色をした長髪のウェディの青年が笑いかけてくる。
その見た目は自分の器であるアイクそのものであった。ウェディの服を着て、彼と同じ大剣を背負い彼のように微笑む。
「あー!ヒューザの反応楽しみだなぁ!」
そう嬉しそうに言い、ふと時計を見ると約束の時間が迫っていることに気が付き、慌てて外に出るとルーラストーンを取り出し待ち合わせ場所のジュレットの町へ向かう。
久しぶりのデートなのに遅れたら絶対ヒューザ怒るじゃん…と呟きながらヒューザの姿を探す。そして後ろ姿を見つけ駆け寄ると声を掛ける。
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