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    幻夜之三郎

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    幻夜之三郎

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    オフ時空人ザックくん失明ネタ

    ##ド10

    教会へ向かい、瞳を閉じて神父様に祈りを捧げる。次に瞳を開けた時見えたのは懐かしい視界の高さと肌の色。何故か少しだけ実感が湧かず教会を出ると鏡をのぞき込む。そこに映っていたのは全てを失い、ただ目の前の惨劇を見ているしかなかったあの日の俺だった。
    皆の死に顔やアイリスの辛そうな顔を思い出して動悸がする…そんな自分を叱責するように鏡の中の自分に向かって睨みつける。恐怖に負けなように、もうあの日のように失わないように…
    息を荒くして怖い顔をしていたせいかフウラがアイザック様大丈夫…?と声をかけてくる。大丈夫だよ、と返事をし仲間にそろそろ行こうか、と声をかける。村の皆の仇である冥王ネルゲルとの戦いへ…


    冥王の心臓の奥へ進み、遂にネルゲルと向き合う。目の前に奴がいる…そう思うだけで俺の心は自分でも驚いてしまうほどの怒りと憎悪というドス黒い感情で埋め尽くされていた。

    ヒューザの幼なじみである彼…アイクの助けも借り、ついにネルゲルとの戦いが始まった。
    仲間の皆の気合いはいつも以上だった、特にヒューザは…人のことは言えないが。
    多少の傷の痛みは感じないくらいアドレナリンが出ているようで、剣を煌めかせながらネルゲルに何度も斬り掛かる。奴の鎌と俺の片手剣がぶつかり合う度目の前で火花が散る。その光に一緒に目が眩みッチ…と舌打ちをしながら少し後ろに退こうかと思ったその瞬間ヒューザが俺の名前を叫んだ。その直後視界が何故か紅く染っていく…え?と思って思考を巡らせようとすると右目の辺りに激しい痛みを感じる。

    「っ、……!?な、に……」
    「いやぁっ!アイザック様!!」
    「ネルゲル…テメェ!!」

    思わず右目を抑えその場に膝をつく。フウラが悲鳴をあげ、こちらに駆け寄り必死に回復呪文を唱えている…ヒューザは激しく怒ったようで大剣を振り回しネルゲルに斬り掛かっていた。

    「フウラ…ありがとう、大丈夫だから」
    「アイザック様…でも…!」

    青ざめた顔ででも…!と言うフウラの制止も聞かずに剣を拾いネルゲルにトドメを刺す為に走り出す。

    無事冥王獣ネルゲルも倒し冥王の心臓からは帰ってきたが…右側の視界はこんなに狭かったっけ…?

    「ねぇ、ヒューザ…何か視界がおかしいんだけど…?」
    「…は、おい!アイザック見せてみろ!」

    ヒューザはハッとしたように俺の傷を確認してくる。サッ……とヒューザの血の気が引いたような気がしてどうしたの?と機構とする間もなくヒューザはフウラとラグアスを大声で呼んでいる。え、何…?

    「おい!こいつ目が…!」
    「やだ、アイザック様っ……」
    「アイザックさん、これでどうですか!?」

    やたら焦った様子で呪文を唱える2人…マイユさんとダストンまでこっち来て…え?俺もしかして失明でもした…?
    2人の必死の回復も虚しくどうやら俺は右目を失明してしまったらしい…ただそれは人の姿の時だけらしくウェディの姿になれば問題なく見えているのだが…フウラとラグアスがすごく申し訳なそうな顔をしている方が辛かった。
    ツンツンしてるヒューザですら大丈夫か…?と手を貸してくれるなんてなんだか変な気分だけど…俺はそんなに辛いとかは思っていなかった。
    村を焼いた仇であるネルゲルをこの手で屠る…それを成せたのだから目くらいくれてやる。これであの日の自分に少しだけ区切りもついた気がした。
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