人型アハキィ♀海に行く前の話🐰カチーナ 🐟ムアラニ ✨ほたる 🌳キィニチ♀ 🕶アハウでお送りします
キィニチは月に1回、かならず女子会とやらに参加する。
といっても、アハウとキィニチは契約上基本は一緒に行動をしているのでキィニチが女子会に参加してるこの時間は基本腕輪の中で眠っている。
🐰『キィニチおねえさん!今年の夏はいっしょにあそべる??』
🐟『今年はこの女子会メンツでナタの海にバカンス行こうよって話してたの!』
✨『キィニチも海いっしょに行こうよ〜〜!!』
🌳『誘ってくれるのはありがたいが、その、水着がないからな....』
🐟『去年もそれ言ってたよね?そういうわけで今日はこの後みんなで水着を買いにいきまーす!キィニチの水着も選んだげる!』
✨『キィニチの水着姿みてみたーい!』
🐰『わたしも新しい水着欲しい〜!』
🌳『ま、まて、アハウがいるし...』
🐟『じゃぁ本人に直接きいてみよ!』
✨『アハウー!おきて〜!』
🕶『....ンだよ、オレサマの睡眠邪魔しやがって....』
🐟『ねぇねぇ、キィニチと一緒に海行きたいんだけど良い?』
🕶『アァ?行ってくればいいんじゃねぇーの』
✨『よし彼氏の許可も降りたしこれでなんの問題もないよねっ!』
🌳『か、彼氏...?!そんなんじゃっ』
🐟『でも1式揃えるとなると結構な量になりそうだね〜』
🐰『持って帰るの大変そうだね...』
✨『お買い物手伝ってくれる力持ちがいたらなぁ.....』
『.........』
全員がアハウに目を向ける。
✨『というわけだから、お買い物手伝ってください!アハウさま〜!』
🕶『な〜にが、”というわけだから”だ!!聖龍を使いっパシリにするとはいい度胸だな!下等生物共!お断りだ!』
🐟『え〜!買い物付き合ってくれるだけでいーから!ね?おねがいおねがいっ!』
✨『偉大なるクフルアハウさま〜!おねが〜い!1回だけ!』
🌳『だめか?アハウ....』
🕶『だぁー!わかったわかった!行けばいいんだろ、行けば...』
そして現在に至る。
龍体のままいるわけにもいかないので、珍しく人型に変化し今は試着室前で女子たちの試着が終わるのをあくびしながら待っている。
🕶『あ〜....女ってどうしてこう買い物が長いんだか.....』
一度約束した手前途中で放り出せば聖龍の威厳に関わるので仕方なく今回限り手を貸してやっているのだ。
試着室の中からは女子たちのたのしそうな声が聞こえてくる。
🌳『う....そんなに見られると恥ずかしいんだが....』
🐟『か、かわい〜〜〜〜〜!!!』
✨『いつもと雰囲気変わってめちゃくちゃ良い〜〜〜!』
🐰『キィニチおねえさん足がすらっとしててすごくきれい〜!』
🐟『ウエストも細くて羨ましい〜!』
🌳『そうか...?あ、ありがとう』
✨『ただでさえ色白なのに、こんなのみたら男が放っとかないよ』
🐟『ていうかキィニチなんか胸おっきくなった?』
🌳『ひぁっ?!ちょっムアラニどこさわって...!』
🐟『えへへごめんごめん』
🐰『はわわわ、キィニチおねえさんすごい...!』
✨『ふふふ、ムアラニおぬしも悪よのう...!わたしもいたずらしちゃお!うりゃ!』
🌳『ひゃぁあっ旅人まで?!ちょっ...ふぁっ...背中は、くすぐったいからぁ!やめっ....!』
✨『よいではないか〜よいではないか〜!ムアラニもすきありっ!』
🐟『やんっ!もう、旅人ぉ〜!』
🕶『.........』
試着室の中からはキャッキャウフフと声がもれ、時折際どい声まで聞こえてきて聖龍は頭を抱えた。
キィニチの声が夜の情景を彷彿とさせてきたところで、これ以上はまずいと声をかけることにした。
🕶『.......いい加減選び終わったか?』
✨『あはは〜ごめんごめん!もう着替えてるから〜あとすこしだけまってー』
🌳『なぜかわたしだけ触られまくったような....』
🐟『たくさん試着したら水着だらけになっちゃったね...』
✨『テンション上がってちょっと散らかし過ぎちゃったかも...』
🐰『ほんとだねっ、足元に気をつけなきゃ.....って、わわわっ!!』
🐟『カチーナちゃんあぶないっ』
✨『わ!ちょ、引っかかってるって!!倒れるっ!キィニチ避けて〜!!』
🌳『なっ?!』
ドターーーーンガシャーーーン!
突然の物音にアハウは焦り試着室へ向う。
🌳『....たた...みんな大丈夫か?』
🐰『わー!ムアラニちゃんキィニチおねえさんごめんなさいっ』
🐟『えへへ、ナイスキャッチ!ありがとキィニチ』
✨『あはは、着替え途中だからみんなすごい格好だね....』
🕶『おいっ!?お前らなんの音だっ.......て....?!』
アハウが試着室のカーテンを勢いよく開けると.....
着替え途中で上半身になにも纏ってない状態で同じく衣服を身に纏いきれていないムアラニ達をキィニチが受け止めていた。
カチーナは顔面からキィニチの胸に飛び込み、上からムアラニが胸を押し付けるように倒れ込み、さらにその上に旅人が覆い被さっていた。
✨『あ』
🐰『ふえ?』
🐟『きゃぁぁ!なんでカーテンひらいてんの?!』
🐰『うわぁぁん、みないで〜っ!』
🌳『..........』
✨『あ〜、キィニチ、雷元素いる?』
🌳『あぁ頼めるか』
ビリビリビリビリッッ
🕶『激化ーーーーーッ!不可抗力だーー!』
聖龍いわくあの時のキィニチはゴミを見るような目だったという。
─フードコートにて
🕶『酷い目に遭った.....』
🌳『反省しろ』
🕶『だから!!!!すんげぇ物音がしたから確認しにいっただけだって!!!!!』
🐟『だからって勝手に開けることないでしょ!』
🐰『ふぇ...ぐすっ....』
✨『うんうん、あれはアハウが悪いね〜、ほらアイス食べて元気出して?』
🌳『すまない、アハウが迷惑をかけた...』
🕶『ぐっ....吾輩を買い物などに付き合わせておきながらなぜこんな仕打ちを....!不敬も不敬すぎる....!』
🐟『お、乙女の柔肌をみといてなにいってるの!!』
🕶『お前らの裸になんぞなんのキョーミもねぇっつの!』
🌳『アハウ?』
🕶『アイダダダダダダダッ!オレサマ今回は悪くねぇだろ!』
✨『まーまー、この後普通のお洋服も見に行くんだから!まだまだ付き合ってもらうよ!』
🕶『まだ買い物するのか....』
遠い気分のアハウが買い物から解放されたのは日が沈む頃だった。
✨『わー!いっぱい買っちゃったね!』
🌳『その、いろいろ付き合ってくれてたすかった』
🐟『えへへーいいんだよ〜!』
🐰『アハウもあのっ、たくさん荷物もってくれてありがとう!』
🐟『うん、それは正直すっごい助かった!ありがと!』
🕶『ハァー.....これっきりだかんな....』
🐟『じゃぁ次は、○日の△時に現地集合だからねっ!』
✨『おっけー!』
🐰『うん!みんなまたね!』
🌳『あぁ』
キィニチはみんなを見送って最後、アハウと二人きりになった。
🕶『あー...やっと帰れる....この代償はしっかり払ってもらうからな!!』
🌳『.....アハウ』
🕶『んだよ、また説教するつもりか?』
🌳『そんなんじゃない、ただ聞きたいことがあるんだが』
🕶『あ?』
🌳『その....』
🕶『なんだよ煮えきらねぇな....』
🌳『あ、あの時に、その....見たか....?』
耳まで真っ赤な従者に、ほんとはそのやわい白い胸も喉元も全部見えてたけど見なかったフリをしてやることにした。
🕶『見てねぇよ....お前のペースに合わせてたら家に着く前に夜が明けちまいそうだから荷物よこせ、さっさと帰るぞ』
🌳『うん...』
キィニチから荷物を引き受けると、アハウは何も言わずキィニチの空いた手を取り帰路へと着いた。