罰かご褒美か仮面カフェに来た俺は、エージェントと宗雲の誤字の話になった。
あいつは本当によく打ち間違える。クラス内の連絡でも、個人的な会話でも、関係なく誤字をする。
宗雲と恋人となった今では、誤字によって会話でのいい雰囲気を台無しにされたこともある。
「宗雲さんの誤字、読み解くの面白いんですけどね。結構頻発しますよね」
「今日はどれくらい誤字してた?」
エージェントはスマートフォンを取り出した。宗雲との会話チャットを確認しているのだろう。
「さっきの連絡では三回でしたね」
「へえ、三回か……」
確かに誤字は多い。
別に直してほしいわけじゃないが、打ち間違いが減ったほうが、時間のロスは少ないだろう。
そうだ、誤字をするたびに罰ゲームをしよう。
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