山口が好きな君と、君を好きな僕。「山口くんは、"ツッキーはモテるから"って言ってるけど、月島くんが好きになる子って大体山口君を好きだよね。」
月島「山口はカッコいいから。」
「うん、山口くんはかっこいいよね。」
月島「え」
「え」
月島「···いや何でもない。」
「やっぱり、男の子から見てもかっこいいんだね、山口くん。」
月島「そうだね。」
「やっぱ、あふれ出るかっこよさと可愛さは隠しきれないよね。はぁ…なのにどうして自分の魅力に気づかないんだろ。おかしくない」
月島「僕、酔っ払いに絡まれてるすごく嫌なんだけど。」
「山口くんのそばかすになりたい、いや月島くんになりたい。」
月島「意味わからないんだけど。」
「だって、休み時間になれば『ツッキー』って寄ってきてもらえるんだよ。」
月島「友達だから、ね。」
「うわー、すごい腹立つ。」
月島「そんなに、山口がいいなら話しかけてくれば」
「どうやって」
月島「それは、自分で考えなよ。」
「いや、無理でしょ。考えたところで本人目の前にしたら全部忘れるよ。」
月島「···、じゃあ無理だね。お疲れ様。僕部活だから、山口と。」
「····意地悪だっ」
月島「山口部活行こ。」
山口「····〇〇さん、大丈夫」
月島「大丈夫でしょ。」
山口「そう」
月島「山口が目の前に来たら、言葉も全部忘れるらしいよ。」
山口「え、なにそれ。俺魔法使いなの」
月島「さあ。」