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    GenPro_1217

    @GenPro_1217

    えっちな異リチャしか描いてません
    異リチャはどえっち

    Enigma・Reverie・Eimagia
    パスワードかけてるものは人を選ぶもの
    自己責任

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    GenPro_1217

    ☆quiet follow

    ランプの小さな灯りで灯された仄暗い部屋で、
    アルベルトの暖かさに浸っているリチャード。
    時折頭を撫でてくれたり抱きしめてくれたりして
    幸せな気持ちが溢れて思わず笑みが零れる。
    こんな日がずっと続けば良いのに…なんて思って
    「ずっと一緒にいてね」と声をかける。
    それの返答にアルベルトは「絶対離さねぇよ」と言い
    強くリチャードを抱きしめる。
    さっき以上の幸せな気持ちが溢れ出して、
    暖かい胸元に擦り寄って抱きしめ返す。
    安心感と幸福感に満たされたまま、
    幸せな気持ちを噛み締めて、瞬きをする。
    その瞬間水が頬を伝って、目が冴える。
    さっきまでの暖かさが噓のように
    冷え切ったベッドと空虚な天井が視界に入る。
    開きっぱなしのカーテンから
    嫌になるほど眩しい陽の光が差す。
    空っぽになった頭が漸く覚醒し、
    先ほどまでの出来事はただの夢だと理解した。
    隣にアルベルトがいることなんてない。
    「離さない」なんて噓だった。
    些細な喧嘩で簡単に手を離していった。
    幸せな夢を見る度に、
    今はもう全てが無い事を嫌でも知らされる。
    ほんの小さな出来事でも
    一緒にいた時のことを思い出す。
    心が傷付いていないフリをするのはもう疲れてきた。
    窓から差す光があまりにも眩しすぎて焦がされそうだ。
    ここから飛び降りたらどれほど楽になるだろうか。
    でもそんな事したらアルベルトの所為になってしまう。
    だから、どんなに苦しくても生き続ける他にない。
    彼に嫌な思いをさせたくない。
    起きるのを拒む体に喝を入れて無理くり起き上がる。
    鏡を見て普段通りの笑顔の練習をした。
    下手になりつつある表情を矯正してから部屋を出る。
    普段通りに。余計な心配をかけないように。
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    💘💘❤❤💴💴💴💴💴💴🙏🙏🙏
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