嫉妬 #1「ねぇ、さっきのさぁ、馴れ馴れしい男誰?」
いつもより増して低い声が背後から降り注いだ。
浴衣の裾を乱暴に捲り上げられ、長い指でショーツの上から弄られ、大きな体が後ろから覆いかぶさった。
「…と、友達…中学の時のっ…あっ」
付き合って間もなく、
地元の神社のお祭りがあるからと
十亀くんに遊びにおいでよと
誘われたのは先週の話。
まだデートと言ってもお茶したり
食事をしたり映画や買い物と、
ごく普通のカップルだった。
彼は強いのに、物腰柔らかくいつも気遣ってくれる。だからあの時の顔を見た時、怖くて一歩も動けなくなってしまった。ぐいと腕を強く掴まれて神社の境内の裏に連れてこられ、さっきの蔑んだような眼差しで見下された。
「へぇ…〇〇ちゃんの同級生の男って、
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