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高間晴

@hal483

☆こそフォロ リクエスト おふせ
ポイポイ 279

高間晴

☆こそフォロ

敦太。ほんのりえろ。
最早800文字の軛から解き放たれた私は自由。

##文スト

たちの悪い酔っぱらい 太宰と同居しているアパート。敦は団扇片手にベランダで夜風に当たっていた。足元では蚊取り線香が橙色の火を灯している。
 ――太宰さん、今日は国木田さんや与謝野女医と飲みに行ってくるって云ってたけど……早く帰ってこないかな。
 敦は酒も飲める歳になったが、単純に酒の味が好きではないので誘いを断って太宰を送り出した。でも今になって思うと、一緒に行けばよかったと思ってしまう。
 すると玄関のチャイムが鳴った。こんな夜中に誰だろう、とベランダから部屋へ戻ると、再びチャイムが鳴る。そして国木田の声がした。
「おい敦! 早く出て来い」
 なんで国木田さんが――?
 そう思いながら敦は急いで玄関を開ける。其処には太宰の肩を担いだ国木田の姿があった。見れば太宰はぐったりしている。相当飲んだのだろう。
「うわ、国木田さん。太宰さんは如何したんです?」
「『久々の飲み会だからぁ~』とか云って、店中の酒をチャンポンしてしこたま飲んだ挙げ句がこれだ」
 そう云う国木田の頬も少し赤くなっていて、二人からは強い酒の匂いがしている。目の前の蓬髪の頭がぐらりと上げられて、その瞳が敦を見据える。
「あっ、あつしくんだぁ~。ただいま~♡」
 そう呂律の回らない口調で太宰が言うなり、国木田がその手をぱっと離す。従って、まともに立っていられない太宰の全体重が敦に寄りかかることになる。長い腕が敦の首に回される。敦も慌ててその背に手を回す。
「ちょ、ちょっと太宰さん。しっかりしてください」
「じゃあ、その唐変木の事は任せたぞ。敦」
「あっ、はい。ご迷惑かけてすみませんでした、国木田さん」
「構わん。慣れている。
 しかし全く……これから帰って風呂に入る予定が、三十八分も遅れているな」
 腕時計を気にしながら、国木田は「明日は休みだし、太宰の体調管理は任せたぞ」と云い残して踵を返す。敦は玄関の内側へと太宰をなんとか引きずり込む。
「太宰さん。太宰さん? 大丈夫ですか?」
 気付けのつもりで頬をぺちぺち叩く。そこは赤く色づいている通りに随分と熱い。普段どれだけ飲んでも平然としているので、敦は太宰が相当酒に強いのだなと思っていた。だが今日はどれ程飲んだのだろうか。
「あつしく~ん、私ねぇ、日本酒と焼酎とウィスキー飲んじゃった~」
「……本当にそれだけですか?」
「あとはねぇ~、憶えてなーい」
 えへへ、と子供のように笑う。敦はやはり後悔した。太宰のこんな姿を他の誰にも見せたくなかった。
 とりあえず靴を脱がせて部屋に上げようと、敦が一度太宰から離れる。すると太宰から手が伸びてきて、敦を逃すまいとする。玄関のドアに背を凭せかけて、敦の背を抱き込んできた。
「ちょ、何す」
 言葉が途切れたのは、太宰の唇が性急に敦に押し付けられたからだった。鼻をつく強い酒精の香りに、酒を飲み慣れていない敦は頭がくらくらし始めている。太宰の舌が敦の唇を舐める。すると、もはや脊髄反射で敦は太宰のあぎとを片手で捕らえると、その唇を貪った。
 敦だってもう子供ではない。愛しい恋人がこんな真似をしてきたら、我慢出来る訳がないのだ。
 太宰は拙く息継ぎをしながら敦の舌に自分の舌を絡めてくる。鼓膜に粘つくようないやらしい水音と、漂う酒の匂いに、如何にかなりそうだ。
 ぷは、と敦が息継ぎの為に太宰の唇を解放する。太宰の双眸は淫靡に熱を帯びていた。
 多分、自分も今は同じ目をしているんだろうなと、敦は脳の何処か冷静な部分で考えていた。
 太宰が座り込むと、敦の部屋着のハーフパンツの上から張り詰めた其処を撫ぜる。それで敦は漸く自分が取り返しのつかない処まで来ているのに気付かされた。
「あつしくんのこれ……早くほしいな」
「だ、だざいさ……」
 そこでがくっと太宰の頭が揺れて、敦の側へと体が倒れ込んできた。
「太宰さん!?」
 焦って敦が太宰の両肩を掴むと、太宰の目蓋は閉じられている。おまけに安らかな寝息も立てていた。そう、太宰は眠り込んでしまったのだ。この状態の敦を放置して。
 敦は太宰の肩を抱いたまま、心の中で叫んだ。
 ――こんなのって、あんまりですよぉぉぉぉ!
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高間晴

自主練「文体の舵をとれ」より練習。ロナドラ。
たったの九十八日問二:構成上の反復
 語りを短く(七〇〇~二〇〇〇文字)執筆するが、そこではまず何か発言や行為があってから、そのあとそのエコーや繰り返しとして何らかの発言や行為を(おおむね別の文脈なり別の人なり別の規模で)出すこと。

 ロナルドくんが原稿の執筆途中、事務所の机でうたた寝していた。コーヒーを淹れてきた私は、起こすのも何だなと思ってマグカップを机に置くと、静かにその寝顔を見つめた。ふと目に入るのは閉ざされた目蓋を縁取る銀色のまつげ。たくさんあるものを数えずにはいられないという吸血鬼によくある特性を私も持っていた。なので、机に肘をついて寝顔をじっと見つめながらまつげを数えた。
 何分経過しただろうか。時を数えるのも忘れて私はロナルドくんのまつげを数えきった。マグカップのコーヒーはすっかり湯気も消えており、彼のまつげは両目合わせて六百二十一本だったことが分かった。そういえばこのコーヒーを淹れるときもうっかり豆をこぼしてしまって、床に散らばったコーヒー豆を数える羽目になったのだ。あれは二十六粒だった。こないだ風呂掃除をしたときもタイルの数を数えるのに夢中になってしまい、たかが掃除に一時間もかかってしまったのである。二百十五枚だった。
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