記憶喪失になり世界をフラつく大人じょるのくんとデアボョくんという設定で何か描きたいと思って書いたが疲れてもう書く気なくなっちゃったので、供養
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__朝日。
この時間帯で始まるのはもう五百回ほどご無沙汰だ。といって、自分が死んだ回数など覚えてはいないので概算なのだが。
先程死んだ世界であった首や脇腹の傷は跡形もない。もっとも、何もなかった状態に戻されているだけであって復活とも言い難い。
先程から生っぽい潮風が鼻についているが、どうやら港のようだ。
港の、どこかしらの荒屋。
潮風に削り取られて朽ちつつある木の壁。その隙間から屋内に砂が積もっていた。
ガラスの割れた窓から金色の朝日が屋内を照らしている。
おそらくここ数百回の内で最も美しい光景かもしれない。そう思えた。
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