ぜとくんと兄さんぜとくんがお腹をすかせていると、兄さんはいつもおいしいものを作ってくれます。ある日のことです。
「ごちそうさまでした! 」
朝ごはんを食べ終わって両手を合わせるぜとくんに、兄さんは言いました。
「よーし、今日はちょっと遠いけど、◎星まで行ってみるか!」
「えっ……? 」
兄さんがお休みの時は大体公園に連れていってくれます。この星の外に出るのは初めてです。
「 ほら、リュックサック背負って」
兄さんはぜとくんの小さな背中にリュックサックをかけます。中には水筒やお菓子などが入っています。
「よし行くぞぉ~! しっかりつかまってろ!!」
言うなり兄さんは窓辺から空に飛び立ちました。
「わぁああっ!! 」
思わず声を上げるぜとくん。
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