14実くんに告白された🚬さん。俺39のおっさんやし893やで?こんな大人と関わったことないから変に夢見て、それを恋愛感情と勘違いしとるんちゃう?とは言え、お歌の先生やしお世話になっとるしなぁ。って告白してきた聡実くんを見下ろす🚬さん。当たり前に断ろうと思ってたけど、小刻みに震える肩とか首筋まで真っ赤に染まってる姿を見たら、「えぇよ。お付き合いしよか」って言葉が勝手に出てしまっていた。
ぱっと顔を上げた🍓くんのほっぺたは真っ赤で、お目々はうるうる。一拍おいてから嬉しそうにはにかむもんだから🚬さん、ドキッとしてしまう。ドキってなんや?不整脈か?ってなる🚬さん。
それからちょっとだけ🍓くんから来るラインの頻度が上がったけどそれ以外は特に何も変化はなし。まぁ、中学生の恋愛っておままごとみたいなもんやしな。相手🍓くんやし。かわえぇもんやで。と思っていたある日。
「あの、🚬さん。これってデートですか?」
「え?あー、うん、そやな。カラオケデートやな!」
カラオケレッスン中、🚬さんが歌い終わったタイミングで話しかけてきた🍓くん。マイク使いながら答える🚬さん。
「…そっち行ってもいいですか?」
「うん、えぇよ。どしたん?」
対面で座っていたのに、わざわざ移動してきて🚬さんの隣にちょこんと座る🍓くん。🚬さんを見て、すぐに視線を足元に逸らすとおずおずとか細い声で話し出す。
「あの、今日でデート3回目なんで…て…」
「て?」
「手、繋いでもいいですか…?」
「ぇっ!うん!えぇよっ!」
「声でか…」
思わず両手差し出すと、🍓くんも何故か両手を握ってくる。向かい合って両手を握りしめ合う2人。
手繋ぐんに確認するんか、やっぱかわえぇな〜。これが青春ってやつなんか?ってほんわかする🚬さん。
「…🍓くん、めっちゃ手のひらに汗かいとるね」
「っ!」
🚬さんがそう言った瞬間、びゃっ!と手を引っ込めて、元の席に戻る🍓くん。しまった、と思うもすでに遅し。
「🍓く〜ん。ごめんてぇ〜」
ムンとした口をしつつ、真っ赤な顔でおしぼりで手のひらを拭く🍓くんの隣にドカッと座る🚬さん。
「これやったらえぇやろ?な?」
🍓くんの手の甲を大きな手で覆うように握ると自分の太ももに乗せて、そのままカラオケレッスンをするのだった。