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    薬膳りんごカルピス

    趣味垢/拘り強めの繊細な🎀推し/『ゆうぽむ』に情緒を破壊された人/カプ妄想垂れ流してます/#虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会/ラ!好きな人とつながりたいです/RT多めMT推奨/トプ画は@rurumesia0314さんに描いて頂きました

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    高咲と歩夢ちゃんが一緒に登下校する話

    #虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会
    #上原歩夢
    ayumuUehara
    #高咲侑
    takasaki
    #ゆうぽむ
    postageStamp

    『そういうの』冬の空気は頬に冷たく、吐く息が白く曇る。私たちは放課後の帰り道、人気の少ない公園のベンチで一息ついていた。マフラーをぐるぐる巻きにして、コートのポケットに手を突っ込んでいるけれど、それでもやっぱり寒い。

    隣で侑ちゃんが空を見上げている。彼女の顔がほんのり赤いのは、寒さのせいだろうか。それとも夕焼けの光のせいだろうか。そんなことをぼんやり考えながら、私はぎゅっと肩をすくめる。

    「歩夢、こっちきて」

    突然、侑ちゃんが私を呼ぶ。その声に顔を上げると、彼女はじっと私を見つめていた。

    「え、なに?」

    少し不安になりながらも、私は彼女の近くに寄る。すると、侑ちゃんは何も言わずに自分の首に巻いていたマフラーを外して、それを私の首に優しく巻きつけた。

    「ね? これで寒くないでしょ?」

    侑ちゃんはいつもと変わらない無邪気な笑顔でそう言ったけれど、その仕草があまりにも自然で、一瞬、心臓が止まるかと思った。

    「……!」

    何も言えなくて、ただ顔が熱くなっていくのがわかる。冷たい空気なんてどこかに消えてしまったみたいだ。

    「歩夢、どうしたの?」

    「え、な、なんでもないよ!」

    慌てて言い返すけれど、視線を侑ちゃんに合わせることができない。…だって、こんなことをされたら意識しない方が無理だ。

    「侑ちゃん、ほんとそういうの、どこで覚えてくるの?」

    つい心の声が出てしまう。心の中はまだドキドキしていた。

    「え、これ?」

    侑ちゃんは首を傾げる。その仕草がまた無邪気で、なんだか悔しい。

    「別にどこかで覚えたとかじゃないよ。歩夢が寒そうだったから、ほら、つい…?」

    「つい、って……」

    私は内心、複雑な気持ちになっていた。半分は嬉しいのに、もう半分は不安でいっぱい。同好会の他のメンバーに対しても侑ちゃんはこんな風に優しいから、みんな侑ちゃんのことを好きになっちゃうんじゃないかって、本当は内心、心配。

    幼馴染としての誇らしさと、独り占めしたい気持ちが胸の中でせめぎ合ってる。

    私のそんな様子を見抜いたのか、侑ちゃんがふと微笑んだ。

    「大丈夫だって。"こういうこと"するのはちゃんと歩夢だけだから」

    「えっ……?」

    驚いて顔を上げると、侑ちゃんの瞳がまっすぐ私を捉えていた。まるで私の心を見透かしているみたいで、息が詰まる。

    「ほら、歩夢前に言ってたじゃん。『私だけの侑ちゃんでいて』って」

    「っ……!」

    頭の中でフラッシュバックする、あの夜の光景。
    誰かに侑ちゃんを奪われるんじゃないかと、不安でたまらなくて、気持ちを抑えきれずに抱きついてしまった私。そして、思わず口をついて出た言葉

    『私だけの侑ちゃんでいて』

    まさか侑ちゃんが、あの時の言葉を覚えていたなんて。羞恥心と動揺が押し寄せて、胸がドキドキする。

    「もぉ〜っ!侑ちゃん!なんで今それ言うの!」

    顔を真っ赤にしながら侑ちゃんの肩を叩くと、侑ちゃんはおかしそうに笑いながらそれを受け止めた。

    「あはは、ごめん。ごめんって。でもやっぱり、歩夢ってほんと可愛いなぁ。トキメいちゃう。」

    その声に、さらに頬が熱くなる。

    「もぉ〜、そうやってバカにして〜」

    でも次の瞬間、私の口からふいに素直な言葉がこぼれた。

    「……私だって侑ちゃんだけだよ、ばか」

    ぽつりと呟いた言葉に、侑ちゃんは一瞬驚いた顔をして、それから楽しそうに笑った。

    「ねぇ、歩夢。そういうの、どこで覚えてくるの?」

    まさか、私が侑ちゃんに言ったセリフを返してくるなんて!

    「ふふ、歩夢、赤いよ。大丈夫?」

    「もぉ〜っ!侑ちゃん、ばかばかばか!」

    叩く手に少しだけ力を込めながら、でも心の奥では侑ちゃんの温かさに触れる幸せを感じていた。
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