推しつ崇めつ・登場人物のうち、にっかり青江と村正は極。
・半人外審神者。
・政府や催し物などの設定はふんわり。
・作中の推し事云々はあくまで筆者の解釈です。
※本日は半分まで公開。後日完結させます。本にするかは検討中。
早朝。朝日の光がぼんやりと物々の輪郭を作っていく。
何時から起きているのかわからない鳥が、今日の天気が良いことを歌う。
私は専用に与えられている近侍部屋から、そんな世界の始まりを眺めていた。
「わんつー、すりー…わん、つー…」
他の者もまだ起きていない、静かな本丸の畑の端。
ここ毎日鳥の歌声に混ざって聞こえる、いつもの声。
「おはよう、桑名くん」
「おはようございます、石切さん」
声の主と朝の挨拶を交わす。内番服の装いで、彼は縁側のすぐ近くから見上げてきた。汗が朝日に輝いて、その笑顔を光らせる。
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